近年、世間では外来生物の取扱いに対する厳しさが増しています。
日本在来種を守るという意味で、あまりに生態系を崩す外来生物は邪魔者になっているんですよね。
だから池の水を全部抜いて外来生物を駆除するテレビ番組も人気のようですが、、、。
とある地域のブラックバス釣りの超有名ポイントで池の水が全部抜かれる予定だった時は、釣り業界でも一時大騒ぎになりましたね。
そして今度の話題はアメリカザリガニです。
昔から子供たちに人気の生き物で、池や川で捕まえたり釣ったりして楽しまれ、家で飼ったことがある方も多いでしょう。
そのアメリカザリガニが、ついに「条件付特定外来生物」に指定されてしまったのです。
今度は飼育することはできないのか?
捕まえたり、釣ったりすることはできないのか?
今回はこのあたりについて詳しく確認していきたいと思います。
アメリカザリガニが「条件付特定外来生物」に指定!
2023年6月1日より、アメリカザリガニが「条件付特定外来生物」に指定されました。
またこれと同時に、お祭りの屋台などでもよく見かけたミドリガメ(アカミミガメ)も、繁殖力が高いということで同様に「条件付特定外来生物」指定されましたね。
それでは、条件付特定外来生物に指定されるということはどういうことなのか?どうなってしまうのか?
詳しく見ていきましょう。
▶ザリガニの捕獲や釣りはOK!
まずはアメリカザリガニの捕獲や釣りはどうなのかというと、、、。
実はこれは問題なくOKなんです。
勘違いしてザリガニを捕ること自体がダメだと思っているかもしれませんが、古くから楽しまれてきたザリガニ釣りは引き続き楽しめるということですね!
▶ザリガニの飼育はOK!
そして捕まえたアメリカザリガニを家に持ち帰るのは問題ないのか?
そして観賞用等で飼育するのは大丈夫なのか?
これも問題なくOKでした!
一度数日前に確認した時は、獲れた場所から生きたまま移動すること自体がNGと言われたのですが、もう一度よく確認したところ、飼育を目的としていることが前提であれば家に持ち帰ることは問題ないとのことでした。
ただし、途中で飼育を放棄するとまた問題が出てきてしまうので、最後まで面倒を見るつもりで持ち帰る必要があります。
▶ザリガニの無償譲渡はOK!頒布はダメ!
では自宅で飼育していたアメリカザリガニが、どうしても飼うのが困難になってきた場合はどうすれば良いのか?
この場合、無償であれば知人などに譲渡することが可能です。
ただし、頒布(はんぷ)はダメです。
頒布とは広く配って行き渡らせることなので、大量のアメリカザリガニを持ち帰ってきて、それを多くの人に譲渡するようなことがあると「頒布」とみなされ、無償であっても規制の対象になってしまうことがあるようです。
▶ザリガニの野外放出は禁止!
それから、アメリカザリガニは野外放出が禁止となりました。
飼っていたザリガニが不要になったからと言って、池や川に逃がしてやるといった行為は禁止です。
ちなみにその場所が、捕ってきた元の池や川だろうが、一度持ち帰ったものを逃がすことは野外放出とみなされるので規制の対象となります。
▶ザリガニの販売や購入は禁止!
さらには、お店でのアメリカザリガニの販売も禁止となりました。
お店にあると手に入れやすいですから、当然ながら多くの方に行き渡る可能性が高くなってしまいますからね。
取り扱いが合ったお店にはダメージがあると思いますが、仕方ないのでしょう。
アメリカザリガニを活き餌にして魚が釣れる!
そんなこんなのアメリカザリガニですが、釣り人にとっても残念なお知らせとなってしまいました。
実はアメリカザリガニは魚の釣り餌としても有効に使われてきました。
一部の魚はエビやカニなどの甲殻類が大好きで、ザリガニもその内の一つ。
小さいザリガニはカサゴや黒鯛などの餌になり、中ぐらいのものはマゴチ釣りの餌に、大きいサイズはタコ釣りの餌にもなりました。
池や川で捕まえて来れば無料!
アメリカザリガニはタダで魚が釣れる特エサだったんですよね!
釣りエサ屋の活きアメリカザリガニも販売が禁止!
しかし、残念なことにザリガニの販売が禁止されてしまいましたよね。
これは熱帯魚屋さんとかだけではなく、釣りエサ屋さんも同様だったんです。
とある釣りエサ屋さんでも今年から販売できなくなったことをツイートしています。
ザリガニを捕りに行くのが面倒くさい時、ちょっとだけやろうかなって時に購入できると便利だったんですけどね、、、。
活きザリガニは買えなくなってしまったけど、その他の活き餌を紹介していました。
アメリカザリガニ活き餌で人気のマゴチ釣りは?
アメリカザリガニを活き餌として使う釣りの中で、近年特に人気だったのがマゴチ釣り。
針にザリガニを付けてぶっ込み釣りで狙うんですが、投げ入れてから少しずつズル引きしてくると途中でガツッ!とアタリがくるんです。
いきなり竿先を持っていかれることもあれば、小当たりが続いた後に突如大きな食い込みがあることもあり、合わせをどのタイミングで入れるのかがドキドキしてスリルのある釣り。
掛かった後のマゴチのパワフルな首振りファイトも堪らず、とても人気の高い釣りですね。
しかし、この楽しい釣りができなくなりました…。
ザリガニを釣り餌として使うということは針を引っ掛けるわけで、しかも海釣りで使うとなるとなかなかそこから繁殖に繋がるという可能性は低いと思うんですけどね…。
でもやはり、少しでも生きている状態であれば外に放出することは不可。
そしてその場所がザリガニが生き延び難い海水の中だろうと関係なく「野外への放出」にあたるということで、規制の対象となってしまうのです。
ちなみに
ちなみに締めた上で完全に絶命したことが確認できた状態であれば釣り餌として使うのはOKです。
でも、ザリガニマゴチ釣りの場合はやっぱり生きている状態じゃないと食いが悪いし、そうじゃないと身が弱ってしまって使えないんですよね。。。
今後はザリガニマゴチ釣りはできませんが、ハゼなどの他の活き餌でも同様に楽しめますので、興味がある方はやってみてください。
「条件付特定外来生物」規制に違反してしまったら…?
それでは、もしこれらの「条件付特定外来生物」規制に違反してしまったらどうなるのか?
捕まえてきたアメリカザリガニを池や川に逃がしてしまったり、釣り場にザリガニを持ち込んでいた場合、それを他人に目撃されて通報されてしまったら…。
実はこれに違反すると、最大で3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科されることになるんです。
想像していたより重い罰則じゃないでしょうか、、、。
最近はSNSも普及しているし、どこで誰が見ているかわかりません。
なのでバレなければOKみたいな安易な考えはマジで危険です。
いたずらに通報されることもあるでしょうからね、、、。
皆さん、これは本当に気を付けてくださいね!
まとめ
ということで今回は、アメリカザリガニの「条件付特定外来生物」規制について。
そしてザリガニ餌の釣りについてのお話でした。
釣りにおいては活きザリガニじゃなくても他に餌は一杯ありますから。
とにかく新しいルールを正しく理解して、ちゃんと守った上で楽しむことが重要ですね。
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