2022年、「原油価格の高騰」が止まらない。
関連業界には大きなダメージにもなっているところもあるでしょうし、僕たち消費者の生活にも様々な形で良くない影響を及ぼしています。
そんな中、僕たち釣り人にとっては、釣り業界への影響も気になるところですが、残念ながら全く何もないとは言えなそうなんです…。
「原油価格の高騰」が釣り業界へ与える影響とは?
原油と石油、灯油とガソリンの違いとは?
そもそも原油って何?
原油とか石油とか、同じような言葉を耳にするけど、何か違うの?
ってことで簡単に説明すると…。
「原油」とは、地下の油田から採掘されたままの状態のものを言います。
この原油を精製加工して得られる各種液体燃料などの石油製品の総称が「石油」です。
そしてさらに、その石油から分離させて作る製品の中に「灯油」と「ガソリン」があります。
ちなみに灯油は常温でも燃えにくいため家庭での燃料に扱われることが多く、逆にガソリンは火が点きやすいため、主にエンジンの動力として使われます。
元に戻ると、原油とは、石油や灯油やガソリンといったものの原料のこと。
この原油の価格が今、急激に高騰しているのです。
原油価格が急激に高騰中!
2022年、今起きている原油価格の高騰は歴史上類を見ないスピードで急激に値上がりしていると言われています。
ニューヨーク原油市場では、約11年ぶりに1バレル=112ドル台まで上昇。
2022年の初めにすでに値上がりして75~80ドルだったものが、そこからわずか2ヵ月で+30ドルも上昇していました。
このスピード感は凄まじく、1999年に20ドル付近から100ドルを超えるまで8年ほどの歳月がかかっていたのに比べ、今回はそのような値動きをわずか1年たらずで実現してしまったといいます。
このままどこまで高騰が続いていってしまうのか、そしてそれが僕たちの生活にどのような影響が出てきてしまうのか、とても心配ですね…。
原油価格が急激に高騰している理由とは?
それでは、なぜ今、これほどまで急激に原油価格が高騰してしまっているのでしょうか?
それにはいくつか理由がありました。
「脱炭素化による供給不足」、「原油需要の回復」、「ウクライナ×ロシア問題」が影響しているといいます。
- 脱炭素化
- 原油需要の回復
- ウクライナ×ロシア問題
脱炭素化による供給不足
脱炭素化とは、地球温暖化の大きな要因となっている、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出を抑えようという運動のこと。
世界が大きくこの“脱炭素化”へ向かっていったため、産油国は石油消費量の先行きが不透明になり、石油採掘に対する投資を抑制。
それが供給量不足を招いているといいます。
原油需要の回復
逆に、2020年春先のコロナショックを経て、徐々に主要国の景気が持ち直してきたことにより、原油の需要は増えてきてしまっているということ。
ウクライナ×ロシア問題
そして、今世界が注目する問題。
ウクライナ×ロシア問題における経済制裁により、ロシア産原油の供給不安が高まったこと。
これら複合的な要素が重なって、急激な原油の高騰に繋がっているといいます。
ガソリン代の高騰と日本の原油高対策
日本ではこの原油価格の高騰状況を踏まえ、ガソリンなどの価格抑制のために石油元売り会社に支給していた補助金の上限額を、1リットル当たり5円から25円に引き上げることなど原油高対策をまとめました。
補助金の上限額は3月10日から引き上げ、3月末までとしていた制度の期限延長も検討。
このためガソリン代の高騰は極力抑えられていると言えますが、それでも、現在のレギュラーガソリンの全国平均価格は1リットルあたり171円と高値。
※2022年3月23日現在
前年同月2021年3月の全国平均価格147円と比べると、24円もアップしています。
1リットルあたり24円アップということは、ミニバンのタンクに満タンに入れるとしたら、大体50ℓとして約1,000円ぐらい多くなる計算です。
車を多く使う方にとってはかなり頭の痛い話ですね…。
そしてもちろん、原油の値上げ=ガソリン代の高騰だけではないので、関連するあらゆるものが高騰していくことになるのです。
「原油価格の高騰」が釣り業界へ与える影響とは?
それではここで、ようやく本題です(笑)。
この“原油価格の高騰”が釣り業界に与える影響はあるのでしょうか?
そして我々一般の釣り人にも、直接何か影響はあるのか、考えていきましょう。
▶交通費が高くなる!?
まずはガソリン代の高騰の影響として、車やバイク等で釣りに行く人たちにとって、単純に交通費が高くなることがあげられます。
先ほども言いましたが、1回で50リットル程度給油すると1,000円前後上がるため、お小遣い制のパパにとっては苦しくなってくるかもしれません。
▶釣具通販の送料が高くなる!?
ガソリン代の高騰は、自分たちの交通費だけでなく、物の運送費の高騰にも繋がります。
通信販売で釣具を購入している場合は、送料が高くなる可能性があります。
一般的なネットショッピング以外にも、オークションやフリマといった個人売買のケースもそう。
特にロッドのような長物を個人間でやり取りすると、本体価格よりも高い送料が掛かる場合も珍しくなくなるかもしれないですね(笑)。
釣具屋なら小さな小物も長物のロッドも送料0円。
通販慣れしている方も、たまには釣具屋へ足を運んでみるのも良いでしょう。
▶燃料費が高騰!船釣り代が高くなる!?
そして車と同じように、釣船を動かす燃料費も上がっています。
釣船はディーゼルエンジンを使っていることが多いので、燃料は軽油となりますが、その軽油の価格推移はどうなっているかというと、、、。
前年同月2021年3月の全国平均価格は1リットルあたり128円。
今年2022年の全国平均価格は155円。
やはり、+27円もアップしています。
船の種類や釣り物、プランや各船宿によって様々だと思いますが、1日150リットルから200リットル程度消費する場合もあるみたいですから、その計算でいくと1隻約5,000円前後アップすることになります。
となると、それをそのままにしていられるはずもないので、やはりその分は乗船代に繋がってきてしまうことでしょう。
そうです。
船釣り代・乗船代の“値上げ”です。
もしかしたら一人当たり500円~1,000円ぐらい上がるかもしれませんね。
船宿によっては、値上げを行わない代わりに、時間短縮で対応するところも出てくるかもしれません。
いずれにせよ、このまま原油の高騰が続けば、実質船釣り代の値上げは考えておいたほうが良いでしょう。
▶プラスチック製品の釣具も高くなる!?
原油の高騰は、それを加工してできるプラスチック製品の高騰にも繋がります。
釣具の中では、若者に人気のルアーや小物ケース、ルアーケースといった物の多くはプラスチックでできていますし、小物類の多くはビニールやプラスチックで包装されており、これらの原料は原油です。
こういった原油、石油をもとに作られている釣具はたくさんありますが、それらが値上がりする可能性も十分考えられます。
もしかしたら入荷自体にも影響を及ぼして、品不足なんてことにもなるかもしれないですね。
▶釣り人が減少する!?
交通費が高くなる、釣船代も高くなる、釣具が高くなる…となれば、あまり釣りに行きたくなくなるのではないか?
行きたくなくなるというより、行けなくなるのではないか?
コロナバブルで増えた釣り人も、もしかしたら今年は控えめになるかも…。
そんな気もしてきてしまいますが、これが実際本当に値上がりするのか、そしてどこまで値上がりするのかはまだ未知数です。
釣りが好きな人にとっては、大した金額じゃないかもしれないし、ある程度なら我慢して釣りに行くかもしれませんね。
原油価格の高騰の影響はこれからが本番!?
原油価格の高騰。
そしてこれが与える影響を色々と考えていきました。
しかし、この影響は今出ているのではなく、まだ本番はこれからだという話があるんです。
総務省統計局の資料にると…。
「産油国から日本への輸送に時間が掛かることや、原油からガソリンへ精製する工程が必要なため、ガソリン価格が原油価格の変動の影響を受けるのは1か月程度後になる」とされているんです。
ということは、まだまだガソリン代は上がるということか?
そしてその時の、日本の補助金制度がどうなっているかによっては、とんでもない高値になっている恐れがあります。
まさか、ガソリン満タン1万円なんてことにはならないよね(笑)???
まとめ
ということで、今回は「原油価格の高騰」が与える釣り業界への影響を考えてみました。
ガソリンをはじめとした燃料費については、「脱炭素化」の考えから見ても、一時的に多少の下がりはあっても、基本的に“安くなっていく”という方向には向かっては行かないはずです。
そうなると色々と節約してその分を捻出するか、仕事を頑張ってその分稼がないとダメですね(笑)。
それじゃあ、今日も1日、頑張りますかー!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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