先日、とある釣具屋さんに立ち寄った際に目撃してしまった釣具の爆買い現場。
購入していたのは中国人の方でした。
もしかして日本の釣具を買い占められてしまうのか…?
現状のコロナ禍において、ただでさえ品不足の日本の釣具業界なのに、、、。
爆買いの量が凄まじかったので気になったのですが、そこには近年の中国の釣り事情がありました。
今回はそんなお話です。
中国に釣りブームが到来!
2023年、今、中国では釣りの大ブームが起きているということはご存知でしょうか?
日本でもコロナ禍が少し落ち着き始めた2021年~2022年には、感染リスクが比較的低い屋外の遊びとして、釣りやキャンプといったアウトドアの趣味が注目を集めました。
それにより、意外な形での‟釣りブーム”が巻き起こったように思います。
しかし、中国の釣りブームはコロナ禍よりも前。
遡ってみると、今からおよそ6年前ぐらいの2017年頃から。
健康志向が高まってきた中国ではアウトドアを楽しむ人が増えてきて、その中で「釣り」の魅力に気づき、人気が高まっていったようなんです。
そんな中国の釣りを想像すると、お爺ちゃん達がのんびり川で釣りをしているようなイメージを思い浮かべそうですが、今は若い年代にもとても人気。
30代前後の若者も多く、連日釣具を買い求めに来ているそうです。
中国版TikTok「抖音(ドウイン)」に見る釣りブーム
中国の釣りブームは、中国版のTikTok(ティックトック)の『抖音(ドウイン)』でも感じることができます。
検索キーワードに「釣」と入れて見てみると、日本版と同じような釣りに関する短編動画がたくさん投稿されていて、小物釣りからビックリするぐらいの大型魚とのファイトなんかも見ることができます。
日本でもおなじみの魚種なのに、日本では見たことがないほどの巨大なサイズが釣れていたりして、言葉はわからなくても意外と面白いです。
ちなみにこの中国版TikTokの抖音。
一体どれくらいの人が見ているのかというと、2022年の8月時点での月間アクティブユーザーはおよそ8億人とも言われています。
これがどのくらいすごいのかというと、日本のTikTokの人気具合でさえ、2022年11月時点で1,700万人程度と言われていますから、比較するととんでもない人数の方が見ているのがわかりますね!
これはある意味、何かビジネスにしてる人も多そう(笑)。
中国は淡水の釣りが大人気
この中国版TikTok『抖音(ドウイン)』を見てみてもわかると思いますが、中国で人気の釣りは‟淡水”系の釣りです。
それは国土を想像してもらえばわかるとおり、中国はその大半が陸地に覆われているので、海の釣りよりも淡水の釣りが主になってきます。
近くの池や川、または釣堀等で釣りを楽しむ方が多いんですよね。
対象魚はフナ、コイ、ハクレン、ブラックバス等。
釣堀も多くあるそうですね。
海で釣りをする人もいるんですが、交通費も含めて手軽な釣りではないそうで、やる方は割とお金持ちの方が多いそうですよ。
中国で日本の釣具が爆売れ大人気!
そんな中国では、日本の釣具が大人気。
所謂「Made in JAPAN」な釣具ですね。
こう聞くと思い出すかもしれませんが、秋葉原の家電を爆買いしに来る中国人って、いつからだったかすごい話題になりましたよね。
あれも「日本製」を求めに来てたじゃないですか。
やっぱりメイドインジャパンの高品質が中国でも人気なんでしょうね。
近年はコロナ禍の影響であまり話が盛り上がっていませんが、まー、アレと一緒です。
そんで、その日本製の釣具が今、中国で爆売れしてるそうなんですよ!!!
中国人による釣具の爆買い現場を目撃!
先日、都内へ行く用事があったので、以前から気になっていた釣具屋さんに立ち寄ったところ、ものすごい爆買い現場を目撃しました。
駐車場に車を停めている途中、逆に店から出てきたお客さん二人組が大量のロッドの束と大きいビニール袋を3つ抱えて出てきました。
後からわかりましたがこの袋の中はほとんどリールだったと思われます。
そして僕がお店に向かう時にちょうど車のバックドアが開いたのですが、そこには衝撃の光景が!
チラ見しただけでも、なんとロッド何十本の束が10個ぐらいと大ビニール袋が5個ぐらい乗っかっていました。
ざっくりロッド×120本以上、リール×100個以上は乗っかっていたんじゃないかと思います。
会話を聞けば完全に中国語。
あーこれ‟爆買い”だなと思いましたよ(笑)。
中国人が買うのはせどりか?それとも転売か?
この中国人の方が買っていっている量は、個人的に使うために購入したのではないだろうなとは容易に想像できました。
そうなるとこれはもう間違いありません。
はい。
これはつまり‟せどり”ビジネスです。
せどりとは転売ともかなり似ていますが、意味合いがちょっと違います。
基本的な考えは下記のとおり。
せどり=定価よりも安く販売している商品を仕入れて、利益を乗せて販売すること
転売=超人気商品や限定品などを定価で購入して、利益を乗せて販売すること
せどりは見切り品やセール割引品、中古品などを定価より安く仕入れて利益を乗せて販売するのに対し、転売は人気商品や限定品といった商品を定価のままでもいいからまとめ買いや買占めをして利益を乗せて販売すること。
といったイメージで良いと思います。
今、日本の釣具で‟転売”と言われるようなものは、一部の超人気ルアーだったり、一部の生産数の少ないルアーロッドにいくつか見られますが、今回、中国人の方々が購入していったものはそういった類ではないでしょう。
それだったらすでに日本人のアングラーの間で騒ぎになっているはずですからね(笑)。
そう考えると、日本ではそれほど人気ではない、もしくはもう人気がなくなってしまったけど中国では需要のあるアイテムを買い集めているんだと思います。
先ほども話した中国で人気の淡水系の陸っぱりや釣堀で使う釣具。
ヘラ竿、コイ竿、のべ竿、バスロッド、スピニングリール、ベイトリール、両軸リール etc…。
なので、これは転売と言うより普通の仕入れ、せどりという言い方が合ってるでしょうね。
日本の釣具は儲かるって本当!?
釣具屋さんに現れる爆買い中国人。
わざわざ日本に仕入れに来ているのか、もともと日本にいる中国人が手伝っているのかわかりませんが、あれほどの量を買いまくるということはそれだけ自信があるんでしょう。
‟売れる”という自信が。
それだけ本格的にやるってことは、向こうではよほど資金力のある組織(会社)なんじゃないかと思いますけどね。
てゆーか、そもそも以前から海外向けの販売って存在していたんですよね。
そういうルートを持っている人は、以前からやっていたこと。
ただ、ここに来て現地人が本格的に動き出して目立ってきてしまったんだと思う(笑)。
だから逆に言うと、海外向け販売中心でオイシイ思いをしてきた店とか、細々と小遣い稼ぎしてきた日本人にはちと痛い状況かも…。
中国の釣りブームに合わせた日本の釣具のせどり。
この組み合わせはもはや完全に儲かる方程式と言わざるを得ないでしょう。
中国に知り合いがいる方はビジネスチャンスでしょうね。
あー、僕も中国語しゃべれたら良かったな(笑)。
まとめ
と言うことで今回は、中国で起きている空前の釣りブーム。
そして、日本の釣具が大人気で爆売れな話をお届けしました。
このブームはどこまで続くのか?
あんまり買われ過ぎて、日本人が欲しいのが買えなくなっちゃう…なんてとこまでいかなければいいですけどね…。
それはちょっと怖い。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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