ヒラスズキは寄生虫がいる確率が高い!?粘液胞子虫*クドア・イワタイは危険!

ソルトルアーアングラーなら誰しもが一度は釣ってみたいと思っているであろう魚、ヒラスズキ。

銀鱗で美しいその個体に魅了されている方は多いと思います。

しかしその一方で、すでに何度か釣ったことがあるアングラーからは残念な声も耳にします。

それはヒラスズキにいる“寄生虫”のことです。

まさかあの美しいヒラスズキから、あそこまで無数の寄生虫が出てくるとは…。

今回はそんなヒラスズキに寄生する「粘液胞子虫*クドア・イワタイ」についてお話していきたいと思います。

ヒラスズキとは?

横浜根岸湾でボートアジング!『天国』と『地獄』の“秋”2DAYS
横浜で釣れたヒラスズキ

ヒラスズキとは、所謂シーバスと呼ばれるスズキ(=マルスズキ)の仲間。

生息域は房総半島以南の磯が主な生息地で、荒れている磯で出来るサラシの中で釣れることが多いことから、“磯の王者”とも呼ばれています。

しかし釣れる確率はマルスズキよりも圧倒的に低く、熟知したアングラーでないとなかなか釣ることは難しい、レア度が比較的高めの魚です。

マルスズキより見た目が綺麗でカッコ良いということから、ルアーマンが釣ってみたい魚として、とても人気の高い魚です。

TAROU
太郎
確かに見た目も王者らしいワンね!

ヒラスズキの見分け方

ヒラスズキはマルスズキに比べると体表が銀色に輝いていることが多い。

さらに顔が小さく、体高が高くて、尾が太く短い。

体高の高さは、頭の脳天あたりから鋭角な角度で高くなっています。

パッと見の見分け方は、ちょっと言い方は雑ですが、細長いマルスズキ、短足なヒラスズキみたいなイメージです。

細かく言えば他にも見分け方はありますが、こんな感じの特徴だけでも、見分けるのは比較的容易です。

ヒラスズキ

東京湾ボートアジングでヒラスズキと黒鯛!/横浜根岸湾
ヒラスズキ

顔の小ささも良く見ておいてください。

上下の幅というか、高さ。

マルスズキ

三浦半島のサーフで青物は釣れる!
マルスズキ

はい!

簡単にわかりますよね!

これぐらいは見分けれらないと、シーバスマンとは言えないよ!

TAK
TAK
ヒラスズキはやっぱり断トツでカッコ良いからすぐわかるよ!

ヒラスズキはマルスズキより美味しい?

ヒラスズキは寄生虫がいる確率が高い!?粘液胞子虫*クドア・イワタイは危険!
ヒラスズキのお刺身

ヒラスズキとマルスズキ。

見た目の違いもそうですが、実は食べた味も全然違うと言います。

実際に「ヒラスズキの刺身は美味い」と言う人は多いです。

ヒラスズキは寄生虫がいる確率が高い!?粘液胞子虫*クドア・イワタイは危険!
寝かせてネットリ!ヒラのお刺身

僕も何匹もヒラスズキを釣って食べてきているので感想は言えるのですが、何せ味音痴な僕、そこまで違うかというほど違いはあまりわかりません(笑)。

もちろん、美味しいには美味しいんだけど、、、みんなが言うほどはわからなくて、、、。

TAROU
太郎
それは大丈夫か?
結構みんな全然違うっていうワンね。

記憶力がないのかな?

バカなのかな?

なので周りの意見にはなりますが、マルスズキとは全然違うらしいですよ(笑)。

ヒラスズキから寄生虫発見!

さて、いよいよ本題です。

みんなに大人気のヒラスズキですが、やっぱり魚なので、どうしても寄生虫問題が付きまといます。

つい最近釣れたヒラスズキからも残念ながら寄生虫が発見できました。

ここからは※閲覧注意※です!

ヒラスズキは寄生虫がいる確率が高い!?粘液胞子虫*クドア・イワタイは危険!
ヒラスズキを捌いていく

ヒラスズキのお刺身を堪能しようと、サクにしていきます。

捌いていくぞー!!!

…と楽しみにパカッ!と開いてみると、、、。

TAK
TAK
お食事中の方は見ないでね…。
ヒラスズキは寄生虫がいる確率が高い!?粘液胞子虫*クドア・イワタイは危険!
寄生虫こんにちは

うっ、、、。

うわああああっ!!!

こ、、、この、、、写真に写っている白いブツブツは全部、寄生虫です…。

TAROU
太郎
あわわわわわ…。

これ、その個体によってですが、ちょっとだけ入っている時もあれば、もうそれはそれは…ブツブツだらけで入りまくっている時もあるんです。

ヒラスズキは寄生虫がいる確率が高い!?粘液胞子虫*クドア・イワタイは危険!
大量の寄生虫…

うげぇ~~~…。

こうやって大量に入っている時はゾクゾクッ…としてしまいますよね。。。

これはまぁまぁ入っている個体で、ちゃんと見ればまだまだ身の中のほうにいっぱいいるんです、、、。

サクにした後、細かくカットするじゃないですか。

その瞬間に大量の寄生虫がこんにちはすることも非常に多いんですよ…。

TAROU
太郎
オレに食わせんなよ!TAK!

この後も続々と“寄生虫”の写真が続きますのでご注意ください

寄生虫の正体は『粘液胞子虫*クドア・イワタイ』

ヒラスズキは寄生虫がいる確率が高い!?粘液胞子虫*クドア・イワタイは危険!
粘液胞子虫クドア

この白いブツブツの寄生虫の正体は何なのか?

これは『粘液胞子虫』=クドア・イワタイという寄生虫です。

釣り人の間では「クドア」とか「工藤さん」なんて呼んだりしているアングラーもいらっしゃいます(笑)。

気持ち悪いのでずっと見ていたことはありませんが、その場でうねうね動き出すとか、そういう動きは見られません。

主な宿主魚はスズキです。

その他にも、黒鯛やキビレ、マダイなどにもいるらしいです。

有症事例有り『粘液胞子虫*クドア・イワタイ』は危険!

ヒラスズキは寄生虫がいる確率が高い!?粘液胞子虫*クドア・イワタイは危険!
粘液胞子虫クドアを食べてしまったらヤバイ!

それでは、この寄生虫、『粘液胞子虫』=クドア・イワタイは食べても大丈夫なのでしょうか?

これは残念ながら…。

食べたらヤバイ寄生虫だったんです。

TAK
TAK
気を付けて!

実際に有症事例があり、一定以上の摂取で食後2~4時間で発熱や下痢、嘔吐といった症状が出てしまうことがあります。

でもこれは基本的には“生食”で食べてしまった場合なので、熱を通せば大丈夫。

お刺身やカルパッチョなどにする場合は注意が必要です。

また、人間に寄生することもなければ、後遺症や死亡報告もないそうなので、万が一があってもそこまで心配する必要はなさそうです。

ヒラスズキは寄生虫がいる確率が高い!?

カッコ良くて綺麗で、みんなの憧れの荒磯の王者、ヒラスズキ。

そんな憧れのターゲットが実は寄生虫だらけの魚と知ったら、、、。

すいません…。

ちょっとショックでしたかね…。

ですが、事実、ヒラスズキは寄生虫がいる確率が意外に高いのです。

TAROU
太郎
ちょっと残念な気がするワンね…。

僕はキャッチ&イート派なので、ヒラスズキを釣った時、寄生虫のことを考えると、お持ち帰りするかしないか非常に迷います。

だって、いくら火を通せば大丈夫と言っても、やっぱり見た目はアレじゃないですか…。

逆に、ヒラスズキアングラーの皆さんはどうしていますか?

やっぱりリリースすることが多いのでしょうか?

寄生虫確率とか、多くの意見を聞いてみたいですね!

ヒラスズキは寄生虫がいる確率が高いと言う理由

僕が「ヒラスズキは寄生虫がいる確率が高い」と言う理由。

それは単純に自分が釣ってきた実体験からなんですが、それ以外にも僕の周りのヒラスズキアングラーから同様の話を数多く聞いているからです。

ヒラスズキシーズンになると毎週ヒラを狙いに行っていた友達は、その寄生虫確率の高さからヒラ釣りに行くのをやめてしまったほどです。

と言うのも、寄生虫がいる事実を知った家族は持ち帰っても食べなくなったし、虫だらけのヒラスズキでもフライなどにして食べていた知人でしたが、やっぱり周りからも色々言われていると気にするようになってしまい、結局食べなくなってしまったそうです。

そして、どうせ釣っても食べれないなら…と、「もうヒラスズキ釣りにも行ってない」とのことでした。

TAK
TAK
たぶん周りから言われ過ぎたんでしょうね。
よく食えるなって…。

他にもヒラ師の方とお話するたびに聞いているんですが、「寄生虫がいることがある」と、ほば全員寄生虫に遭遇しており、その理由で持ち帰らないという方もやはり多かったです。

ちなみに先日Twitterで、ヒラスズキの寄生虫についてツイートしたことがありました。

ヒラスズキ > マルスズキのほうが、寄生虫確率が高いという話。

すると、フォロワーさんからご意見をいただいたんですが…。

なんと、まさかの真逆の意見をいただきました。

ヒラスズキ < マルスズキのほうが、寄生虫確率が高いということでした。

釣り場も同じようなところだったので、意外でしたが…。

ただ、ヒラスズキを釣り始めた年が違うし、それぞれ釣っている比率も違うので、一概にどっちが確率が高いとは言い難いかもしれませんね。

どちらがという訳ではなく、ヒラスズキはどうなんだという意味では、寄生虫確率は低くないと思います。

ヒラスズキの寄生虫がいる確率は地域によって違う説

他にもTwitterのフォロワーさん、ヒラ師の方々からご意見をいただくと、これまた色々な貴重な情報がありました。

話を聞いていると、「ヒラスズキの寄生虫がいやすい地域」というものがあるような気がしてきました。

僕が住む関東エリアだと、三浦半島から東側の東京湾側のヒラスズキは寄生虫確率が高い。

そして三浦半島の相模湾側、また伊豆半島で釣れるヒラスズキには、寄生虫が少ないという話です。

確かに僕自身、伊豆で釣れたヒラスズキに寄生虫が入っていたことはありません。

もしかしたら、このように釣れる地域、エリアによって寄生虫の確率が高くなったりするのかもしれないですね。

このあたりは、本場である九州エリアのヒラスズキはどうなんだろう?と、非常に気になるところです。

ヒラスズキの寄生虫がいる確率は季節や水温によって違う説

そしてもう一つ。

季節や水温によって寄生虫確率が変わる可能性もあります。

一説によると、『粘液胞子虫』=クドア・イワタイは冬から春は少なく、夏から初秋に多い傾向があるといい、水温に表すと、水温が低い時期は少なく、水温が高い時期は多いということになります。

そういった意味では、比較的水温が高い本場の九州は多いのでは?

『地球温暖化』が年々深刻化して、昔より多くなってるのでは?

などなど、色々と想像してしまいますね!

しかし、、、。

これがやっぱりあくまで“一説”というもので、、、。

三浦半島のヒラスズキ釣りのプロであり、pozidrivegarageのフィールドモニターのコロスケさん(@haze0522)によると冬になってくると多いイメージと、ちょっと違う意見もありました。

そうなのか…。

やっぱりあれだけしょっちゅうヒラスズキを釣りまくっているプロアングラーのお話だと説得力が違いますよね。

やはりこの問題はそう単純な話ではないのでしょう。

この課題はいつかへ持ち越し(笑)!

『粘液胞子虫*クドア・イワタイ』は簡単に目視可能!

ヒラスズキは寄生虫がいる確率が高い!?粘液胞子虫*クドア・イワタイは危険!
身にしっかりくっ付いているクドア

そんなヒラスズキの寄生虫である粘液胞子虫=クドア・イワタイ。

謝って食べてしまったらどうしよう?なんて心配されてる方、大丈夫です。

これは簡単に目視で発見できます。

白く小さい米粒みたいな形状をしており、魚が生の状態であればすぐに気づくことができるでしょう。

気にする方であれば尚更、気づかないで謝って食べてしまうということは少ないはずです。

TAROU
太郎
アニサキスみたいなやつじゃなくて良かったワン。

ちなみにお箸でつついた感じは、そこまで固くはなさそうな感じはしたものの、確実に固形状になっていたので、もし口に入れたら、粒々感を感じるかもしれません…。

き、き、、、キモッ!

クドアにも種類がある

ちなみに、所謂“クドア”と言っても、クドアなんちゃらと言っていくつか種類があるようです。

  • クドア・ヘキサプンクタータ(Kudoa hexapunctata):メジマグロ、キハダなど
  • クドア・セプテンプンクタータ(Kudoa septempunctata):ヒラメ

この内、ヒラメの筋肉中に寄生する『クドア・セプテンプンクタータ』ってやつは、シストに包まれていないため、目視では確認できない。

目で見えなければどうしようもないので、この場合は残念ながらご愁傷様ということで…(笑)。

もう運ですよね。

このクドア・セプテンプンクタータに寄生したヒラメを生で食べると、食後数時間で下痢やおう吐などの症状が起きるようです。

ただ症状は比較的軽いようです。

また、クドア・セプテンプンクタータによる食中毒は、8月から増加して9月~10月に多く、冬場は減少する傾向があるようです。

やはり寄生虫は暖かい時期なのかな…???

ヒラスズキの市場流通が少ない理由は?

そんなこんなのヒラスズキですが、一般市場で見かけることは少ない希少な魚です。

なぜかというと、その理由は二つ。

  1. 【理由その①】漁獲量が少ないから?
  2. 【理由その②】寄生虫がいる確率が高いから?

漁獲量が少ないから?

まずは一つは、ヒラスズキ自体の漁獲量が少ないということ。

ヒラスズキがよく釣れるのは”磯のサラシの中が多い”ということからもわかるように、漁業としてもなかなか成立しにくい魚です。

個体数的にもマルスズキと比べると圧倒的に少ないのでしょう。

寄生虫がいる確率が高いから?

そしてもう一つは、今回のテーマでもある『ヒラスズキは寄生虫がいる確率が高い』ということ。

やはりこの影響も大きいでしょう。

仕入れるほうもわかっているんですよ、虫が多いって。

そんなのがスーパーに並んで、その後、一般家庭の食卓上でアイツが出てきてしまったら、、、。

TAROU
太郎
それはもう事件レベルだワン…。

そんなリスクがある物を買わないし、売れないんでしょうね。

だから市場にはあまり出てこないんだと思います。

寄生虫が入っているか?入っていないか?外見で見分ける方法は…?

誰が見てもきもきものキモスな寄生虫、粘液胞子虫のクドア・イワタイ。

できれば見たくないし、お持ち帰りする前に、魚の外観から見分ける方法はないのでしょうか?

これは何と…。

残念ながら現時点では明確なものはわかっていません。。。

もし釣ったばかりの魚の外観から何かわかっていれば、不必要に持ち帰らないし、無駄な殺生をしなくて済む。

そう考えるアングラーも多いのではないのでしょうか?

これから時代が進んで、そういったものが解明されていくと良いですね。

魚にいる寄生虫は“天然魚”の証拠

そして、この寄生虫問題。

実は魚に寄生虫がいた場合、ほとんどが“天然魚”だと言われています。

意外に思われるかもしれませんが、この粘液胞子虫のクドア・イワタイに限らず、養殖の魚には寄生虫があまり付かないらしいのです。

だから寄生虫がいた場合、“天然”だと思って良いでしょう。

でも勘違いしてはいけないのは、天然だから美味いとは言えないところ(笑)。

魚に関しては養殖のほうが圧倒的に脂がノッていて美味いといった場合が多いです。

もちろん養殖できない魚もいるでしょうし、天然ものが美味い魚もいるでしょう。

でも、人間のお口に合うように餌付けされて飼育されてる養殖ものって、やっぱり美味いですよね。

まとめ

てことで長々となりましたが、今回は磯の王者ヒラスズキに寄生する『粘液胞子虫』=クドア・イワタイについてお話してきました。

写真を見てキモかったという方、いたらすいません。

ま、でも初めて釣って腹を裂いてからビックリするより、事前に姿を確認しておいたほうが大丈夫かもしれないし、ヒラスズキにはいる可能性が高いってことで知っておいていただくといいかなと思います。

逆に寄生虫を見てみたい!食べてみたい!って人は頑張って釣ってください(笑)。

それではまた!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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