ルアーには、形や大きさ、そして色などの視覚的に見せる基本的なルアーの他に、聴覚に訴える“ラトル音”搭載のルアー(ラトル搭載ルアー)が存在します。このラトル音は実際魚にどのような影響を与えるのでしょうか。
「ラトルで釣れたことがない」「本当に効果あるの?」と疑っている皆さんに、今回は実釣で体感したルアーのラトル音効果についてお話ししたいと思います。
魚に音は聞こえているのか?
まず最初に考えること。
『魚に音は聞こえているのか?』
これは100%聞こえているでしょう。
※もしかしたら深海魚とか例外はあるかもしれません
魚には外からは見えない内耳があって、ちゃんと音を感じ取っていると言われています。水槽で飼っている金魚も大きい音がすれば驚くし、水辺に見えている魚は足音を立てるだけで逃げていく魚も多いですよね。
よって、魚に音は聞こえていて、音によって何かしらの“反応”をすることがわかります。
小かな小魚に対しては、その体の何倍もの大きさのルアーの音は大きすぎてビックリして逃げていってしまいますが、魚を捕食しているフィッシュイーターにとって、ルアーの音は“エサの音”なんです。この音の奏で方によって、逃がすこともあれば食わすこともある。このイメージがとても面白いですね。
※ちなみにイカやタコにも音を感じる能力があり、タコよりもイカの方がその能力は高いようです。
魚の側線とは?
さらに魚には体の側面に『側線』と呼ばれるライン(小さい穴が集まった点線)があり、「水圧」「水流」「振動」「音」などを感じることができると言われています。なので、隣を泳いでいる魚や、透明な水槽の壁なども側線で感じることができるし、当然ながら泳いでいるルアーも側線で見つけることができているのです。
ラトル音搭載ルアー
それではラトル音搭載ルアーにはどんなものがあるのでしょうか?
今回は僕のルアーBOXから少し紹介していきます。
シーバス用ラトル搭載ルアー
シーバス用のルアーはほとんどノンラトルver.のルアーが多いですが、大人気メーカーからラトル音搭載ルアーが発売されています。信頼のおけるメーカーから発売されているとなると、その効果への信頼感が増しますよね。実際に僕もこれらのルアーで釣果を上げていますので、シーバスや青物にもラトル搭載ルアーが効くということは実感しています。
烏賊用ラトル搭載エギ
続いてラトル音搭載エギ。
実は魚よりも烏賊の方がラトル音効果が高いと言われています。僕も実際ラトル音搭載のエギでアオリイカを釣ったことはありますが、周りの評判は相当良いです。特に秋シーズンの興味深々元気な新子烏賊などに効果があると言われています。
タコ用ラトル搭載エギ
マダコ用ラトル音搭載タコエギ。
これの効果は絶大でした。
ラトルによりエギの存在を強くアピールし、マダコを寄せていたと確信しています。詳しくは後述のリンクからどうぞ。
これらは僕の手持ちにあるルアーなので、世の中にはその他多くのラトル音搭載ルアーがあると思います。そんなラトル音搭載ルアーですが、今まで使ったことがない方でも、無音のルアーに比べればアピール力があることは想像できると思います。そしてその謳い文句に自らが釣られて、何となく釣れそうな気がして、買ってしまった方も多いのではないでしょうか(笑)。
魚はラトル音でルアーの存在に気づく
ルアーフィッシングにおいては、まずはルアーを見つけてもらわないと話になりません。なので目立つラトル音で魚にルアーを気づかせるというのは有効な手段です。ただそれはあくまで状況によって使い分けることが重要だと思います。
▶タフコンディションに威力を発揮
ラトル音搭載ルアーと非搭載のサイレントルアー。
これをどう使い分ければ良いのかというのは、現場の状況だと思います。
ラトル音の一番の魅力はそのアピール力で、タフなコンディションでも、より“存在を気づかせること”ができるところです。なので、このようなシーンで使ってみると効果が得られるかもしれませんね。
- 海に濁りがあって視界が悪い時
- 雨、風や波が強くノーマルルアーでは存在が気づかれにくい時
- 大量ベイトの群れの中で自分のルアーに気付いて欲しい時
※ちなみにラトル玉の素材に拘り、その素材の違いによって発生させる音の違い(波動の違い)を作ることで、アプローチの違うルアーを作っているメーカーもあります。
逆に静かな時や魚がナーバスになっている時、見えている魚などには、うるさいルアーは嫌がられることもあるので、その場のシチュエーションに合わせて使い分けるほうが良いでしょう。
実釣で体感!ルアーの“ラトル音効果”は本物!
これまでの釣り人生の中で、ラトル音搭載ルアー自体、そんなに使ってきたことはありませんが、この1年での実釣体験からその効果を痛感しています。
▶実釣ショアジギングで『ワラサ』が思わず食いついたラトル音
先日、三浦半島の磯へ青物狙いで釣行に行った際、沈黙の中、ワラサのバイトを引き出したのがラトル音搭載ルアー。
▼関連記事:三浦半島の磯でワラサが大暴れ!
三浦半島の城ヶ島で久しぶりのエギングをした後、そのまま磯へ青物狙いでショアジギングに行ってきました。 というか、こっちの時間があったので、エギングはそんなにやる時間がなかったんですよね。 ちょうど潮が効き始めた時間で移動するこ[…]
何投げても反応を得られず、これと同じタイプのノンラトルノーマルver.も先に投げていたのに、ラトルver.に変えて、誘いを入れた瞬間バイトがありました。これは明らかにラトル音に反応した魚です。あの時、あまり群れは濃くはない状況で、さらに時合いも終わり掛かってたタイミングだと思いますが、そんな中、ワラサを振り向かせてくれたルアーがラトル音搭載ルアーでした。
YouTube
▶実釣タコ船で『巨大タコ』が思わず食いついたラトル音
魚ではありませんが、夏のマダコ船ではラトル音ありのルアー(エギ)が大活躍しました。何と驚愕の3.6kgの大マダコを釣り上げたエギがまさにラトル音搭載のタコエギでした。
▼関連記事:横浜マダコ船!超巨大!3.6kgの大マダコが!?
近年の神奈川県の“釣り場減少問題”は深刻さを増しています。 全体的に釣り場が減るということは、同時に、数少ない陸っぱりマダコ釣りポイントが減ってしまったことも意味していますよね。 そんな中、見出したのが、兼ねてから挑戦[…]
陸っぱりでは自称タコ師で数々の大物を仕留めて来ましたが、あそこまでデカイのは釣ったことはなかったし、初めてのタコ船で釣れちゃったもんだから本当に楽しかったです。
そして釣行2回目のタコ船でも、釣れたkgオーバーは全て“ラトル音あり”でした。
▼関連記事:東京湾マダコ船でkgオーバー!/黒川本家
今年マダコ船デビュー戦で3.6kgの大マダコを仕留めた私。(自慢) すっかり虜になってしまい、その後の『富岡沖解禁』には注目せざるを得ませんでした。 しかしプレジャーか何かの釣果だったと思いますが、直前の情報で富岡沖は[…]
他にも色々なエギやスッテなども使ってみましたが、明らかにラトル音搭載のタコエギに反応が良かったのにはビックリしました。周りで使っている人が少なかったというのも大きなポイントだったかもしれません。
これについてまとめた記事はコチラです。
▼関連記事巨大マダコを連続で仕留めた方法!
今回は僕がシーズン序盤の東京湾横浜マダコ船に乗って、3.6kgの巨大マダコを始め、kgキロオーバーの良型を連続で仕留めた方法を紹介したいと思います。 誘い方やHITエギなどを惜しげもなく全面公開! 「デカタコを釣りたい[…]
まとめ
ラトル音搭載ルアー。
皆さんは何かお持ちですか?
今まで持っていたけど釣れていないという方。
使っているシチュエーションがマッチしていなかったかもしれません。
とこかで必ず“ラトル音”だけが活躍する時があるはずですので、ここぞと言う時に是非、使ってみてはいかがでしょうか。
SPECIAL★LURE
今回オススメのルアーをご紹介します。
この1年で自ら釣果を上げたルアーのみおすすめします。
LURE ≪ジャンプライズ≫かっ飛び棒130BRラトル
先日の釣行でワラサを振り向かせたルアー。
時合いを逃したと思われたタイミングでのHITに、ラトル効果を思いっきり感じた瞬間。これはもう必須です。
LURE ≪浜田商会≫サイコオクトパスDX
巨大3.6kgの大マダコの他、kgオーバーのマダコ、大量のマダコを釣り上げた電撃のタコエギ。ラトル音搭載エギの威力をまざまざと感じました。