皆さんはお刺身はお好きですか?
自分で釣ってきた新鮮な魚をお刺身で食べる。
これはまさに『釣り人の特権』ってやつですよね。
でも、中型・大型の魚が複数釣れた時、その日中に全て食べきることができず、仕方なく焼き物用に冷凍してしまうことってありませんか?
「本当は明日も明後日も、明々後日も刺身が食べたいんだけど…」
そんなお刺身好きの方におすすめ!
今回は、釣ってきた魚を日持ちさせ、数日後も美味しくお刺身で食べるための冷蔵保存についてまとめていきたいと思います。
正しい冷蔵保存をすれば魚は臭くならない
“生魚”というと気になるのは『生臭さ』。
魚が嫌いという人は大抵がこの生臭さが原因で、魚が嫌いになっているのではないでしょうか?
そして逆に、『釣ったばかりの新鮮な魚は臭くない』とか、『何日か経つと臭くなる』と思ってはいませんか?
実はそうとは限りません。
‟生魚は数日経つと臭くなる”という考えは、必ずしも正解ではないのです。
正しく冷蔵保存すれば、数日経っても臭みがなく、美味しいお刺身が食べれるんです。
お刺身用におすすめ!釣った魚を日持ちさせる冷蔵保存方法!
それでは早速、本題に迫っていきましょう。
釣った魚を日持ちさせる冷蔵保存方法をじっくりご説明していきます。
▶魚はどの姿で冷蔵保存する?
まず最初に気になっている方も多いと思いますが、魚を冷蔵保存する時って、“どの姿”で保存すれば良いのでしょうか?
三枚おろしの状態なのか、サクにした状態なのか、それとも切り身にした状態なのか?
これは実はかなり重要なポイントで、できるだけ劣化を防ぐために身を空気に触れさせないように、なるべくまんま“丸ごと”な状態が一番良いんです。
えー!丸ごと?
そんなこと言われても冷蔵庫にそんな大きいのが入る場所がない。。。
なんていう場合は、頭や尻尾を落としてもOK。
この状態までが望ましいです。
でも、これでも大きくて、どうしても冷蔵庫に入らないという場合は、最悪、3枚下ろしした半身の状態で保存します。
ここまで来ると身があらわになってしまうので、劣化の恐れが高まって保存期間に影響が出るのと、水分の抜けが早くなって食感に影響が出てきます。
ダメなのはそこからさらに刺身の切り身状態にまで切ってしまうことです。
こうなると保存は難しくなります。
ということで、これらを踏まえた上で、実際に冷蔵保存方法を見ていきましょう。
▶釣った魚を日持ちさせる下処理
それではまず、下処理のところから。
手順はこんな感じです。
下処理の手順
- ウロコを取る
- 水道水でヌメリを取りながらキレイに洗う
- 内臓を取る
- 血合いを取って腹内をキレイに洗う
- 頭と尻尾を落とす(そのままでも可)
- 全身の水分を拭き取る
先ほども少し言いましたが、劣化を防ぐためにはなるべく身の断面を出したくないので、本来なら頭も尻尾も残しておいたほうが良いのですが、今回は釣れた魚が大物で、大きすぎて邪魔なので頭は取りました。
尻尾は後で捌く時に持ちやすいかなというのも含めて残しておきました。
まな板は常にキレイに保つように!
ここでポイントを一つ。
ウロコを落とす時は表面のヌメリや汚れが落ちていくので、まな板が汚れます。
ウロコ落としをして、そのままお刺身用の身をカットすると、臭みが身に移ったり雑菌が身に付着してしまうので、まな板は工程ごとに都度キレイに洗うと良いです。
▶釣った魚を日持ちさせる冷蔵保存の手順
それでは早速、冷蔵保存方法を確認していきましょう。
手順はこんな感じです。
冷蔵保存方法の手順
- キッチンペーパーで包む
- 新聞紙で包む
- ラップで包む
- その後毎日キッチンペーパーを取り換え①②③を繰り返す
・「温める」のは厳禁
・「水分」は徹底除去
・「空気」に触れる時間を短く
※温度管理はちょっとでも時間が掛かると思ったら冷蔵庫に入れておくと良い
先日釣ったメモリアル座布団デカヒラメを冷蔵保存した時の資料を使って説明していきます。
キッチンペーパーで包む
それではここからキッチンペーパーを使って魚を包んでいきます。
まずはお腹周りの空洞を埋めるためにキッチンペーパーを詰め込みます。
そうしたら今度は全身をぐるぐる巻きにペーパーで包んでいきます。
1重だと湿りまくりのペーパーになってしまうので、2重ぐらいはやったほうが良いです。
新聞紙で包む
さらに僕は新聞紙で包みます。
とにかく空気が入ってこないように厳重にしていますが、無理してやるほどではないので、なくても大丈夫です。
ラップで包む
ラップで包む時は、ふわふわに隙間があるような優しすぎる包み方はダメです。
空気を入れないようにキッチリ巻いていきましょう。
ちなみにこの写真は1日置いておいた状態ですが、新聞紙の色が変わり、そこまで水分や湿気が出てきているのがわかりますね。
なので、数日寝かせる場合は毎日取り出し、ペーパーの交換とラッピングを繰り返しましょう。
冷蔵保存する際のラッピングについてコチラでまとめてあります。
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なんら難しいことはありませんね!
これができれば釣った魚を日持ちさせることが可能ですよ!!!
冷蔵保存で“寝かせる”ことで旨味がアップ!
釣ったばかりのお魚はもちろん新鮮で、その日に食べるお刺身も歯ごたえがあって美味しいです。
でも、数日冷蔵庫で保存して、“寝かせて”食べるネットリしたお刺身のほうが好きという人もいるでしょう。
なんで寝かせるとネットリするかというと、数日冷蔵庫で保存すると余計な水分が抜けるからなんですよね。
身がモッチリ柔らかくなって、旨味も出てくるのです。
魚にもよるのですが、大体2~3日目が一番美味いといわれることが多いですが、お好みでダメになるギリギリまで寝かせる方もいます。
是非一度、何日後が一番美味しいか、色々と比べてみてください。
冷蔵保存の日持ち目安は最大7日間
それではこの方法で冷蔵庫へ保存したら、一体何日間ぐらい日持ちするのでしょうか?
これは魚種や魚のサイズにもよるので一概には言えませんが、大体で言うと、経験上最大7日間ぐらいまでにしておいたほうが美味しく食べられるのではないかと思います。
ただし前提として、釣れたその場でしっかり血抜きができていて、海水氷でキンキンに冷やして持ち帰ってきた魚であることが最低条件です。
とても大事なことですね。
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また、おおよそ丸ごと保存じゃなくて、3枚下ろしにしちゃった場合は、空気に触れる可能性が高くなり、丸ごとよりも劣化が早まるため、最大期間は1~2日減らすと良いでしょう。
※釣れた時に『血抜き』ができていないものは寝かせば寝かすほど臭みが出てくる可能性あり
▶青魚は最大5日間を目安
アジ、カツオ、イナダ、ブリ、サワラなどの所謂青魚と呼ばれる魚は、「足が早い=痛みが早い」と言われるので、残念ながら長期保存には向きません。
※イワシは痛むのが超早いので無理、サバも危険な魚の代表なのでやめたほうが良い
しかし、ちゃんと処理をして持ち帰ってきた魚であれば、最大5日間ぐらいまでなら美味しく刺身で食べられると思います。
個人的には2~4日目ぐらいまでが一番美味しい気がします。
痛んでくると外身が変色してきたり臭みが出てくるのでわかると思いますが、その場合は外身だけを薄くトリミングしてあげれば食べられます。
その後はすぐに食べきってしまいましょう。
▶白身魚は最大7日間を目安
鱸(スズキ)、ヒラメ、ハタ類といった白身は持ちが良く、最大7日間程度の冷蔵保存で美味しくお刺身が食べられるでしょう。
こちらも基本的には大体3~4日目ぐらいまでが一番美味しいと思います。
ただ、身がしっかりしたハタ系なんかは筋肉質なので、5~6日目ぐらい長く寝かせたほうがモッチリして美味しいでしょう。
ゴリゴリ好きな方はすぐに食べちゃってください(笑)。
他にも色々な魚がいるので、何日かに分けて試してみると面白いですね!
お刺身用冷凍保存は不味い
「冷蔵保存なんて面倒くさい」
「冷凍しちゃえばいいんじゃないの?」
「スーパーのマグロなんて全部冷凍されてんじゃん!」
そう思う方もいるかもしれませんが、家庭用の冷凍庫は業務用に比べると温度の下がりが弱いため、冷凍すると細胞が壊れてしまい、解凍時に旨味も溶けだしてしまうと言います。
実際、冷凍して解凍した刺身を食べてみたことがありますが、“食べれなくはないけど不味い”といった思い出があり、その時以来冷凍刺身はしてないです…。
急速冷凍、超低温冷凍できる業務用冷凍庫があるなら、もしかしたら美味しくできるのかもしれませんね。
冷蔵保存して寝かせた魚のお刺身は美味い
先日釣れた巨大ヒラメは半身を5日間、そしてもう半身は6日間寝かせてお刺身にしていただきました。
毎日ペーパー交換&ラッピングして、解いた状態。
余計な水分が抜けて少しシワシワしているのがわかりますね。
そこからサク取りしてお刺身に…。
今回はヒラメなので5枚おろしです。
イイ感じに身がしまっています。
1枚1枚がネットリモッチリ濃厚な味わい…。
とっても美味しくいただきました!!!
まとめ
ということで、今回はお刺身用におすすめの、釣った魚を日持ちさせる冷蔵保存方法をご紹介させていただきました。
色々な触感、味わいを堪能してみたいワンね!
今まで食べきれなかったやつをすぐ冷凍しちゃってた方。
是非一度、冷蔵保存して、“寝かせた”美味しいお刺身を堪能してみてください。
※食べ物の話なので参考程度にしていただき、最終的には自己責任・自己判断でご対応ください
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