一般家庭でよく作られるサバ料理と言えば、一番多いのは味噌煮でしょうか?
基本的に鮮度が落ちやすい青魚ですから、火を通す料理が多く、小さいものはから揚げや竜田揚げにしたり、大きいものは塩焼きなんかも美味しいですよね。
ですが、酒好きに人気なのはやっぱりコレでしょう!
“しめ鯖”。
ということで今回は、釣り人が作る『絶品しめサバ』のレシピをご紹介いたします。
誰でも簡単に、間違いなく作れるように、一つひとつ丁寧に写真とともに解説していきますので、実際に見ながらやっていきましょう。
- 1 釣り人に人気のサバ料理『しめ鯖』
- 2 寄生虫アニサキスを撃退!『安心』しめ鯖作り
- 3 釣り人が作るしめ鯖の作り方!絶品!『半生しめサバ』レシピ
- 3.0.0.1 ①ハラワタを取って血合いを取り除く
- 3.0.0.2 ②頭を落とす
- 3.0.0.3 ③3枚おろしする
- 3.0.0.4 ④砂糖でしめる
- 3.0.0.5 ⑤冷蔵庫で1時間冷やす
- 3.0.0.6 ⑥鯖を洗う
- 3.0.0.7 ⑦塩でしめる
- 3.0.0.8 ⑧冷蔵庫で1時間冷やす
- 3.0.0.9 ⑨鯖を洗う
- 3.0.0.10 ⑩酢でしめる
- 3.0.0.11 ⑪冷蔵庫で1時間冷やす
- 3.0.0.12 ⑫身を一つひとつラッピングする
- 3.0.0.13 ⑬冷凍庫で48時間以上冷やす
- 3.0.0.14 ⑭冷蔵庫で解凍する
- 3.0.0.15 ⑮皮を剝く
- 3.0.0.16 ⑯腹骨をすき取る
- 3.0.0.17 ⑰中骨を抜く
- 3.0.0.18 ⑱しめ鯖完成!
- 4 大トロ豚サバのしめ鯖が超絶美味しい!
- 5 炙りしめ鯖も美味しい!
- 6 しめ鯖の尻尾は不味い…
- 7 冷凍しめ鯖の日持ちは何日大丈夫なの?
- 8 まとめ
釣り人に人気のサバ料理『しめ鯖』
釣りで釣ってきた鯖って、脂があまりノッてないことが多い。
特に小さかったり、細い鯖は脂ノリが悪いですよね。
そういう鯖を塩焼きなんかにしてしまうと、パッサパサで激マズ…なんてことはよくある話。
でも、そんな脂がノッてないサバでも、しめ鯖なら比較的美味しく食べることができますよね。
だからだと思うんですが、割と釣り人からは「しめ鯖」で食べるって話をよく聞きます。
そんな釣り人も大好きなしめ鯖。
気を付けたいのはやっぱりアイツ…。
そうです。
寄生虫『アニサキス』です。
※次の段落でアニサキス画像がありますのでご注意ください
アニサキスに寄生されると、お腹に強烈な激痛や吐き気が…!
って話は有名ですが、、、。
安心してください。
今回はそんな寄生虫アニサキスも怖くない、安心で美味しい「しめ鯖」の作り方をご紹介したいと思います。
寄生虫アニサキスを撃退!『安心』しめ鯖作り
鯖にいることが多い寄生虫アニサキス。
これを撃退して、安心してしめ鯖を食べるには2つの方法があります。
アニサキスを撃退!安心してしめ鯖を食べる方法
- 釣ってくる鯖は事前の下処理を徹底
- 冷凍した「しめ鯖」を食べる
釣ってくる鯖は、家に持ち帰るまでに事前の下処理を徹底し、さらにそのまま生で食べるのは極力控え、一旦冷凍してから食べるようにすれば、アニサキスに寄生されることはほぼ100%なくなります。
その具体的な方法とは…。
釣ってくる鯖は事前の下処理を徹底
釣りで釣ってきた鯖を「しめ鯖」にする場合は事前の下処理が大切です。
事前の下処理とはどういうことかというと、釣り場での処理のこと。
つまり、釣ったすぐそばから下処理をはじめておくということです。
具体的な内容は、「血抜き」と「内臓処理」と「保冷」です。
まずは魚の生臭さを取ることと鮮度を保つため、そして保存期間を延ばすためにも血抜きは必須です。
そしてアニサキスは鯖の内臓周辺に寄生していることが多く、魚が死ぬと身の中に移動してきてしまいますので、血抜きができたらすぐに内臓を取ってしまいます。
そしてすぐにキンキンに冷やしたクーラーBOXで保冷して、魚が傷まないように持ち帰りましょう。
冷凍したしめ鯖を食べる
そしてしめ鯖は、作ったら一旦冷凍してから食べるようにしましょう。
実はお店で出てくる‟しめ鯖”も、アニサキス対策で冷凍しているものが多いんです。
アニサキスは「60度以上での1分以上の加熱」「マイナス20℃以下での24時間以上の冷凍」で死滅すると言われています。
ということは、しめ鯖の場合は24時間冷凍すれば良いのか…。
いや、ちょっと違います。
通常の家庭用冷凍庫は大体マイナス18℃だと言われ、マイナス20℃より温かいんですから、これでは24時間では足りないんです。
しかもこれは、身の中心部まで冷凍された状態で24時間以上マイナス20℃以下を保ち続けるという意味なんです。
そうです。
まだ完全に全部が凍りきってない‟冷やし始めの状態の時間”や、冷凍庫の開け閉めで‟温度が上がってしまう可能性”なんかも計算に含まれていないのです。
そう考えると、一般家庭ではもっと長い時間冷凍しておく必要があり、最低でも48時間以上は冷凍が必要になるのです。
アニサキスの生命力を侮るなかれ。
釣りで釣ったその場で下処理をしても、すでに身の中に入ってしまっているアニサキスも稀にいます。
そういった時でも、この冷凍をしっかりすれば死滅させることができ、万が一口の中に入ってしまっても寄生されることはありません。
安心してしめ鯖を食べるためにも、二重三重の対策で、一般家庭の場合は最低でも48時間以上冷凍をしてから食べるようにしましょう。
釣り人が作るしめ鯖の作り方!絶品!『半生しめサバ』レシピ
それではいよいよレシピをご紹介します!
釣り人が作る絶品!『半生しめサバ』レシピの手順がこちら!
絶品『しめサバ』レシピ
- ハラワタを取って血合いを取り除く
- 頭を落とす
- 3枚おろしする
- 砂糖でしめる
- 冷蔵庫で1時間冷やす
- 鯖を洗う
- 塩でしめる
- 冷蔵庫で1時間冷やす
- 鯖を洗う
- 酢でしめる
- 冷蔵庫で1時間冷やす
- 身を一つひとつラッピングする
- 冷凍庫で48時間以上冷やす
- 冷蔵庫で解凍する
- 皮を剝く
- 腹骨をすき取る
- 中骨を抜く
- しめ鯖完成!
初心者でも失敗しないように、超丁寧に解説していきますので、一つひとつ手順を確認しながら、進めていきましょう。
①ハラワタを取って血合いを取り除く
はじめに包丁の刃先で表面を擦るようにしてヌメリとウロコを取ります。
ハラワタを取り出して綺麗に内部を洗い流したら、軽く水分を拭き取ります。
身が真水を吸わないように、水を使うのはここまで。
②頭を落とす
それでは、頭を落としていきます。
釣りの場合はある程度数が釣れることが多い魚なので、一定数まとめて同じところまでの作業をすると良いです。
なので数匹まとめてトントンと。
ただ、鯖は痛みの早い魚なので、そこまで多く裸になった魚を空気にさらしておくのは危険です。
なので僕の場合は、冷蔵庫に入る量なんかも考慮して、6匹12枚1セットで作業を進めました。
③3枚おろしする
鮮度が良いので身がしっかりしています。
腹骨がしっかりくっついているのもポイントで、保冷がしっかりできていない場合や鮮度が悪いと、腹骨がビロンビロンに剥がれかかっています。
ここからは身が空気に触れて、一気に鮮度が落ちていくのでスピーディーに作業していきましょう。
④砂糖でしめる
それではここからしめ作業に入っていきますが、しめ作業は、砂糖→塩→酢の順番でしめていきます。
砂糖でしめたら甘くなっちゃうのでは…なんて心配はいりません。
塩でしめてもしょっぱくならないのと一緒で、しっかり身の水分は抜けるし、最初に砂糖でしめることで、その後の味の入りが良くなると言われています。
バットに砂糖を敷いて、鯖の両面全身に砂糖を振りかけていきます。
あまりかけ過ぎても意味がないので、身が見えなくなる程度にまぶしていきましょう。
⑤冷蔵庫で1時間冷やす
冷蔵庫で冷やしながら水分を抜いていきます。
置く時間は基本的には1時間を目安として、脂ノリが良い鯖は水分が抜けにくいので、様子を見ながらもう+30分前後見ていきましょう。
鯖に振りかけていた砂糖が溶けだして、バットに水分が溜まってきていると思うので、頃合いを見て取り出しましょう。
⑥鯖を洗う
冷蔵庫から鯖を取り出したら、一旦水で洗い流し、しっかりペーパーで水分を拭き取りましょう。
しっかり水分を取らないと、洗った際の水が鯖に浸透してしまうので注意が必要です。
身がしまってきて、表面がヨボヨボな身になっていれば、ちゃんとできている証拠です。
⑦塩でしめる
今度は塩を使ってしめていきます。
先ほどの砂糖と同じようにバットに塩を引いて、身の両面に塩をまぶしていきましょう。
身が見えなくなるぐらいに、しっかり振りかけていきます。
⑧冷蔵庫で1時間冷やす
先ほど同様、1時間ほど冷蔵庫で冷やし、水分の抜けを確認したら取り出します。
一度砂糖でしめているので最初ほど勢いはないですが、まだ抜けているのがわかると思います。
⑨鯖を洗う
そして先ほどと同様、一旦鯖を洗って、しっかり水分を拭き取ります。
⑩酢でしめる
いよいよ、今度は酢でしめていきます。
酢の量は、バットの高さの半分ぐらいに注げば十分です。
ただこのままだと漬かってない部分がしまらないので、キッチンペーパーを載せてあげると良いです。
こうすることで、無駄に酢を使わずに上も下も酢が染みこむようになります。
ペーパーは破れにくい「リードクッキングペーパー」がおすすめです。
⑪冷蔵庫で1時間冷やす
冷蔵庫の中で酢がこぼれたり、匂いが充満しないようにラップをします。
そしてまた冷蔵庫で1時間ほど冷やしましょう。
この冷やす時間の長さで、半生なしめ鯖にするのか、しっかり全部しまったしめ鯖にするのかを決めることができるので、お好みで調整しましょう。
脂ノリが良いこの鯖の場合、1時間だと半生しめ鯖になります。
⑫身を一つひとつラッピングする
冷蔵庫から取り出すと、酢が染みこんで身が白くなっています。
もう早く食べたいですが、でもガマンして冷凍します…。
酢を流し、ペーパーで水分をしっかり拭き取った後、サランラップで巻いていきます。
その上からさらにアルミホイルで巻き、冷凍します。
これは諸説あって、アルミホイルは熱伝導率が良いから急速冷凍できるとか、でも冷やすならなるべく余計なものはないほうが良いとか、いろいろ言われているんです。
が、僕的には解凍時にドリップや酢液がこぼれないという点でもいいかなと思って、アルミホイルは巻いてます。
⑬冷凍庫で48時間以上冷やす
いくつかまとめてジップロックにいれると、コンパクトになる上、直接空気にも当たらなくなるのでおすすめです。
冷凍時間はマイナス20℃以下の冷凍庫で48時間以上厳守。
一番最初のほうで説明したとおり、家庭用冷凍庫の場合はできればそれよりも長く、60時間~72時間、3日でも4日でも良いですね。
⑭冷蔵庫で解凍する
冷凍庫でしっかり冷凍しておいた「しめ鯖」を取り出します。
ラップが取れるぐらいになったら、ペーパーを巻いてから再び冷蔵庫へ。
するとペーパーがドリップを吸ってくれています。
冷凍ものを解凍するとどうしてもドリップが出てきてしまうので、それをペーパーで吸わせながら解凍をしていきましょう。
⑮皮を剝く
様子を見ながら解凍できたしめ鯖を取り出します。
まずは皮剥きですが、しめ鯖の皮剥きは簡単で、頭側から指で剥いでいけばキレイに取れます。
ちなみにこれ…、所謂『サバ皮』ってやつだよね?
酢でしめちゃったけど、何かに使えるかな(笑)?
⑯腹骨をすき取る
続いて腹骨をすきとります。
一番脂がノる所なので、なるべく薄く取れると良いでしょう。
この腹部分が一番アニサキスが潜んでいる可能性が高い場所です。
死滅していると言っても見えていたら食べるのは嫌なので、もしいたら取り除いておきましょう。
⑰中骨を抜く
続いて中骨の小骨を抜き取ります。
取り漏れがあると嫌なので、指で軽くなぞってしっかりと抜きましょう。
⑱しめ鯖完成!
後は飾りを入れたりして盛り付ければ、、、ついにしめ鯖が完成です!
自分が手間をかけて作ったしめ鯖は何とも言えない感動!
これが美味くないわけないでしょう。
最高の一品です!!!
大トロ豚サバのしめ鯖が超絶美味しい!
そして、素材が良ければ仕上がりも違う。
究極のトロ鯖、“豚サバ”のしめ鯖は至極の一品。
思わず大声で叫んでしまうぐらいの超絶…!!!
とんでもねぇ美味さ、そしてとんでもねぇ脂です…。
これ、どこが美味いって、見て欲しいのはココなんです。
霜降りな身はもちろん美味さがわかると思いますが、それよりも注目はこの身と皮の間にある脂の層なんです。
これが本当にとんでもない…。
口の中でとろける脂、そして口の中に広がる脂の風味。
自分で釣った魚はついつい「脂ノッてるなー」と言いがちですが、本当の‟脂がノッてる”とはこのことでした(笑)。
炙りしめ鯖も美味しい!
そしてもう一つ、ほんのひと手間を加えた‟炙り”もまた最高に美味い。
皮目を炙れば、お家で簡単にお店の味が味わえます。
皮目を炙ると脂がバッチバチでヨダレものですよ!!!
炙りのやり方だって超簡単。
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盛り付ける前の状態でバーナーすれば良いだけ。
しめ鯖の場合は小細工なしでバーナーだけでもOKです。
皮目を炙った風味が加わって、お酒が止まらない‟究極の一品”となることでしょう。
おすすめのバーナーは安心と信頼のSOTO製がおすすめです。
炙りをまだやっとことがない方は、是非やってみてください!
スーパーで買ってきた魚でもできますからね!
しめ鯖の尻尾は不味い…
そんなこんなのしめ鯖ですが、、、。
これまで美味いうまいしか言ってこなかったけど、実は不味いトコロがあるんです。
それは‟尻尾”部分。
ここは身が少なくてパスパスになりがちで、血合い部分も多いので不味いです。
なので僕は大胆にカットして捨ててしまいます。
お店で出てくるしめ鯖も尻尾の端まで出すところってあまりないのでは?
たぶん同じ理由だと思います。
冷凍しめ鯖の日持ちは何日大丈夫なの?
そんでもってこれも気になる人が多いと思いますが、、、。
冷凍しめ鯖ってどのくらい日持ちするのかって話。
これは素材の状態や処理の工程にもよるので一概には言えないのですが、僕がこれまで実際に食した体感では、今回紹介した方法で事前の下処理から完璧にやってもらえれば、3ヶ月は美味しく食べられるでしょう。
※それ以上は残したことがないので不明
ただし、一般的には2週間とか1ヵ月なんてのが多い意見です。
なので、実際の解凍した身の状態を見て、色味や身質に鮮度が落ちていると感じられるようであれば止めるほうが良いかもしれません。
あくまでも自己判断で、ということで試してみてください。
まとめ
ということで今回は、【安心】しめ鯖の作り方!釣り人が作る絶品!『半生しめサバ』レシピを公開させていただきました。
鯖という魚は、家庭で食べる魚の中でも特に‟寄生虫のアニサキス”に気を付けなくてはいけない魚で、生で食べる時はかなりのリスクを負います。
ですが、今回ご紹介した手順で作ったしめ鯖なら安心して食べることができます。
※万が一口にしても寄生されることはありません
トータルすると時間はかかるけど、冷凍までしちゃえば後はいつでも食べれるってのも良いところですよね。
完全な‟生”のしめ鯖に比べれば食感は若干劣るかもしれませんが、それでも十分美味しいしめ鯖を食べることができるでしょう。
是非、お家で美味しい‟しめ鯖”を作ってみてください。
嫌いな人は嫌い、好きな人は大好き。 皆さんはサバはお好きですか? 僕はとっても大好きな魚なんですが、スーパーで売っているノルウェー産のサバみたいな、脂がノッてるやつを一度は釣ってみたいと思ってたんですよね。 […]
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