釣りに行って釣ってきた魚は、食べるのもひとつの楽しみです。
特に新鮮な魚のお刺身は、スーパーのものとはまた違う美味しさがありますからね。
そんな気持ちで釣ってきたワラサやブリ。
丸々太って大きい個体は、見た目的にも美味そうに見えないはずがないでしょう。
しかし、実はもしかしたら、釣りで釣ってきたワラサやブリほど、危険なものはないのかもしれません…。
危険なもの、、、?
そうです。
魚にいる危険なものと言えば、、、寄生虫の存在です。
魚の寄生虫と言えばアニサキスが有名ですが、実はワラサやブリにも特有の寄生虫が存在するのです。
それが『ブリ糸状虫』。
今回はそんなブリ糸状虫について詳しく見ていきたいと思います。
ブリ糸状虫とは?
ブリ糸状虫とは、ブリ系青物によく見られる寄生虫のこと。
その名のとおり、体型は細長くミミズのように糸状になっています。
体長は20cmぐらいから、長いものは50cmぐらいのものまでいるようです…。
そんなのが魚の身の中から出てくるなんて、、、。
想像するだけで恐ろしいですよね…。
そんなブリ糸状虫は、またの名をブリ線虫とも呼ばれ、そしてニックネームはブリ虫(ぶりむし)とも呼ばれます。
色んな人から色んな呼び方を聞きますが、同じ寄生虫のことを指しています。
釣り人じゃない人とか、魚をあまり捌かない人とか、寄生虫慣れしていない人が見たら、かなりビビる見た目です。
釣ったワラサの身には高確率で宿るブリ糸状虫
釣りに行って釣れるワラサを捌くと、よく出てくるブリ糸状虫。
中でもサイズが60cm以上のワラサ、そして80cm以上のブリには高確率で宿っています。
逆に言うと30cmぐらいのワカシや、40cmぐらいのイナダにはあまり見られません。
実際に僕もワカシやイナダは散々釣ってきましたが、一度も入っていたことはありません。
そして三浦半島の砂浜でラグビーボールみたいに弾けそうなパンパンなブリを釣った時、これは絶対入ってるだろうと思っていたのですが、実際は宿っていた跡みたいな、ちょっと身が溶けているホールみたいなのはあったものの、完全なる糸状ブリ虫は存在していませんでした。
これは奇跡でしたね(笑)。
そして今年の初夏に三浦半島の地磯で釣れた75cmのワラサ。
これには期待していたのですが、、、。
はい。
いましたよ。
待望のブリ糸状虫が。
やっぱりね、ワラサ以上には高確率で入っていますね。
同時期に友達が釣ったワラサにもやっぱり入っていたみたいだし。
剣崎沖のワラサ船も同様で、船釣りの知り合いに聞くと、まー普通に入ってると言うし、虫入ってるからワラサ船は乗らないって人もいるぐらいです。
ブリ糸状虫は秋冬は少ない?
そんなブリ糸状虫ですが、実は季節によって入っている確率が高い低いといった差があるようです。
実は、ブリ糸状虫の寄生について、春先に釣れるワラサは確率が高く、秋冬に釣れるワラサは確率が低いという説があるのです。
言われてみれば、今回ブリ糸状虫が入っていたワラサは初夏に釣れたもの。
そして思い返せばサーフブリが釣れたのは秋でした。
まさに“説”そのもの。
虫がどうしても嫌だったら春夏は避け、秋冬に狙うしかないですね(笑)。
寄生虫の中でも見た目危険度は高い!
そんなこんなのブリ糸状虫。
数ある寄生虫の中でも、見た目の危険度はトップクラス!
釣りをしない人とか、寄生虫慣れしていない人が突然見てしまったら、ぶっ倒れるレベルです(笑)。
どんな感じがキモイかと言うと、、、。
※ここからしばらくは閲覧注意警報
はい。
説明しますよ。
このさ、怪しい箇所あるでしょ。
これを引っ張るとさ。
こんな感じでビヨーーーン!と引っ張れるのよ。
これは本体のネストっぽい膜みたいなやつだと思う。
たぶん。
そんでもって、こーゆーところは中にもいるわけよ。
この周辺のお肉をね、ちょっと押してみちゃったりすると、、、。
すると、こうよ!
プニュッ!と飛び出てきます、、、。
うわぁ~…。
これよ、これ。
ニュルッ!とかブリュッ!っと顔を出すわけさ、本当に。
んでもって、引っ張り出すと固い奴とか柔らかい奴がいてさ。
柔らかい奴はビヨーーーン!と伸びまくるわけさ。
ゆっくり全部抜いて見るとこうなる。
出てくる出てくるって、どんだけ奥まで入り込んでたのさって感じだよね。
ブリ糸状虫は身の中どこにでも隠れている!
ブリ糸状虫は、まずワラサを3枚おろしをした時点ですぐに何匹か発見できるでしょう。
その時点で出てきちゃった個体は、その後も出てくる可能性は大いにある。
だからそこから身をサクにした時に、そこでも何匹が発見することができるでしょう。
それを避ければもう大丈夫かと思えば、さらにその後も、、、。
サクを準備して、後はカットすればお刺身にできるんだけど、ここでもまだ油断は禁物。
一切れ、一口分カットしたらこんなんなってるわけです。
ちょっと変色している部分がありますね。
いやいや、、、怪し過ぎる。
そんな怪しい部分を引っ張り出せば、、、。
ビヨーーン!!!
やっぱり、、、。
で、これはよく見ればわかるけど、実は1箇所だけじゃないの。
コッチからも出てくるの。
うげぇえええ、、、。
やばいでしょ。
どんだけいるねん!!!
これね。
サクの状態では、目視でもブラックライトでも発見は無理ですよ。
身の奥の奥ですからね。
どういうことかわかりますね。
とにかく注意してください(笑)。
ブリ糸状虫は食べたらどうなる?人間に寄生する?
見た目が激ヤバな寄生虫、ブリ糸状虫。
これ、人間に寄生したらどうなるんでしょうか?
最強の寄生虫、アニサキスのように急な嘔吐や強烈な痛みに襲われてしまうのか?
と思ったら、ブリ糸状虫は人間に寄生せず、食べても問題ないとのことです。
食中毒の心配はない。
それならいっか!
・・・・・いや、よくない(笑)。
いくら大丈夫と言っても、こんなのが入ってる身を、みなさんは食べれますか?
でも僕はせっかく釣ってきた魚なので、出てきた周辺をカットして、刺身の場合は光が薄っすら透けるぐらいに薄身に切ったものを、目視で確認してから食べています。
逆に、数匹出てきてしまった身は、刺身でしか食べません。
だって煮つけとか塩焼きとかにする場合、ある程度の厚みが必要じゃないですか。
そうすると中にブリ糸状虫が隠れている可能性がありますよね。
で、ブリ糸状虫が入っている身が煮つけや塩焼きになって出てきた場合、箸で身をほぐしている時に、感触の違うミミズ状のものが出てきてしまうと思うんですよ。
もうしそうなったらそれも怖いし、気づかないで口の中でミミズを感じたくないし…。
だから、この個体は絶対いねぇ!って感じるやつじゃないと、煮つけや塩焼きにもできないかな…。
寄生虫は天然の証拠
地磯で釣れたグッドサイズのワラサ。
釣り味は最高だったけど、食べるのには少し残念でしたね…。
でもこれがリアル。
天然で釣れる魚には寄生虫は付き物ですから。
本当に、、、。
奥の奥に入り込んでるからね、、、。
※今一度閲覧注意
こうやって普通に身の真ん中に入ってる。
サクだけどーんって置かれてもわかんないから。
これが怖かったら、寄生虫が怖かったら、養殖の魚を買うしかありません。
養殖であれば寄生虫がいる可能性はかなり低くなりますからね。
ぶっちゃけ、基本的に養殖のほうが脂もノッてるし、普通はそっちのほうが美味いに決まってる(笑)。
だって美味しくなるように育ててるんだから。
ワラサにはアニサキスはいない?
ちなみに、ワラサにはブリ糸状虫の他にアニサキスはいないのか?
実はこれは確率は低いそうです。
ネットではどんな魚でもアニサキス!アニサキス!ってうるさく書かれているサイトもあるけど、実際は魚によって確率の大小はかなりありますからね。
ブリ糸状虫+アニサキスなんてことがあったら、さすがに怖くて食べれないです…(笑)。
とは言え、そんなことも100%ないとは言えないので、一番アニサキスがいる可能性が高い腹周りはよく確認しておいたほうが良いでしょう。
まとめ
ということで今回は、ワラサやブリに寄生するブリ糸状虫についてまとめてみました。
ワラサやブリを釣りに行く時は、まず季節を確認しておき、春夏の場合は高確率でブリ糸状虫が入っていると思っておきましょう。
場合によってはリリースもありですね。
それでも春夏のワラサやブリをお持ち帰りするという場合は、刺身の薄造りがおすすめです。
それでは皆さん、お気をつけて(笑)。
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