神奈川県一級釣り場『福浦岸壁』の台風被害後の今と未来…

家から比較的近いのでピークには出勤前に毎朝のように釣りに行っていた『福浦岸壁』。
台風被害で立入禁止になってから近づていませんでしたが、近くを通ったので久しぶりに様子を見てきました。

福浦岸壁に立ちはだかる巨大な壁

2019年台風15号による被害は壮絶でした。
高波が岸壁を乗り越え、付近の建物を破壊しながら、かなりの内陸にまで海水が押し寄せたと言います。

▼関連サイト:護岸崩壊 被災400社か

タウンニュース

金沢区や磯子区でも浸水や家屋損壊など多くの被害をもたらした台風15号。特に中小企業が集積する金沢区の幸浦・福浦のエリアの…

地球温暖化や異常気象などを考えると、いつまた同じような巨大台風が押し寄せるかわかりません。
その時に再び現地の方々が被害に合わないためにはどうしたらいいのか?

横浜市港湾局が2019年11月に発表した対策は“防潮壁のかさ上げ”でした。
かつての岸壁よりも高く、「今後発生し得る最大の高潮・高波を防護できる設計」の巨大な壁を作るということでした。

それから約半年後の2020年5月下旬。
現場の様子を撮影した写真です。

http://twitter.com/TActionz/status/1264221229994504194?s=20
福浦岸壁の台風後の今と未来
福浦岸壁の新しい壁の骨組みが見える
福浦岸壁の台風後の今と未来
以前より高い壁

Twitterでもつぶやきましたが、想像していた以上に高い壁でした。

福浦岸壁の工事範囲が想像以上

防潮壁として高い壁が立つというのは、昨年11月の横浜市港湾局の発表で明らかにされていたので、大体イメージはできていました。

ですが、、、範囲として、当時の復旧方針では東側護岸の約1,100mだったはずなんですが…。

福浦岸壁の台風後の今と未来
当初工事予定範囲

車を走らせてみると壁がずっと…。

福浦岸壁の台風後の今と未来
壁が続いて…

角のほうは土台がかなり高くなってるし…。

福浦岸壁の台風後の今と未来
確実に高くなってる
福浦岸壁の台風後の今と未来
どんだけ~

あれあれ、、、???
角にも壁…。

福浦岸壁の台風後の今と未来
向こうも…

おかしい、、、角を曲がっても壁…。

やっぱりこっち側も…

そしてさらに角を曲がり、まだまだ「巨大な壁」は続き、長浜水路付近まで続いている模様でした。。。

ずっと向こうまであるやん

全然、東側護岸の1,100mじゃない。
実際は予想よりもはるかに広範囲でした。

まさかここまでとは…。

何かおかしいなと、帰宅して今一度港湾局の情報を確認してみたら、実は11月の発表資料の後、年末の12月に説明会が開催され、新たな発表が行われていました。

詳細はリンク先のPDF資料を見ていただきたいのですが、イメージはこんな感じです。

なんと当初から範囲が拡大され、「エリアA」と「エリアB」の合計約3,200mが復旧対象となっていたのです。

これは知らなかった…。

福浦岸壁復旧工事の終了予定は…

福浦岸壁の復旧工事について、当時の11月の記者発表資料および12月の説明会資料によると、こう記載されています。

令和2年の台風シーズン前までに直立消波ブロック設置、既設パラペットの嵩上げ等を概成できるよう取り組みます。

https://www.city.yokohama.lg.jp/city-info/koho-kocho/press/kowan/2019/1126gogankentoukai.files/0001_20191126.pdf

来年の台風シーズン前までに消波ブロックの設置や護岸の嵩上げができるよう、国や施工業者と一丸となり、全力で取り組んでいきます。

https://www.city.yokohama.lg.jp/city-info/yokohamashi/yokohamako/kkihon/kikikanri/setumeikai.files/0003_20191225.pdf

“令和2年の台風シーズン”。
これはいつなのかと言うと、日本の台風上陸が多いシーズンから考えると、例年7月~10月になります。
ということは、今年の6月中には完成を目指してたことと思われます。

しかし、現在の現場看板にはこう記載されています。

福浦岸壁の台風後の今と未来
工事看板には1/31まで

『災害復旧工事を行っています』
『令和3年1月31日まで』

この看板を素人目で見る限りでは、台風上陸シーズンとなる7月まで、残り約1カ月という期間内に工事が完了するようには見えませんでした。

もしかしたら工事が遅れているのかもしれません。

そうなると今年の台風被害が気になります。
せっかく作りかけている防潮壁が壊れてしまわないか?
防潮壁の隙間を縫って再び高潮が襲ってくるのではないか?

何とか工事が間に合ってくれること、そして万が一間に合わなくても、防潮壁を超えるほどの大型台風が直撃しないことを祈っています。

【考察】福浦岸壁の工事が完了したら釣りはできるのか?

ちなみに、工事が完了して、仮に立ち入りや通行が許可された場合、釣りをしていいか悪いかは置いておいて、無理矢理やろうと思えばできるのか?
ちょっと想像してみましょう。

※『エリアB』はテトラ帯なので立入禁止は継続されると想定して、かつて釣り可能だった『エリアA』での想定です。

壁の高さが3mとすると、ルアー系のロッド操作はほぼ不可能な高さなので、無理やりやって出来るのは投げ釣りぐらい?
でもそのままキャストしたら真上へ投げるイメージだし、壁から離れてキャストすることになるとコントロールはかなり難しいし、周囲への危険度も高い。
そして本格的な投げ竿の3.6mとか4.2mとかじゃないと竿先が壁を越えない。

というか、海が見えない壁に向かって釣りしてて楽しいかな…。

あと問題は魚の取り込みですね。
投げ釣り対象のキスぐらいなら海面から壁にぶつかりながら上がってくるかもしれないけど、天秤の結束部が見えないから穂先にガツンと巻き込んで穂先折れが頻発しそう。

少し魚が大きいと、竿先が曲がって壁の角に竿が思いっきり当たるので、簡単に折れてしまうでしょうね。
壁に当たらないような角度にすれば、今度はラインが壁に擦れてラインブレイクの可能性も高そうです。

こりゃ~無理だな!
。゚(゚´Д`゚)゚。

でもじゃあ、仮に上に乗れたとしましょう。
あの壁から海面までは相当な高さで、かつて6mタモじゃないとすんなり魚が掬えなかったことを考えると、以前より+2mの3m壁だったら、9~10mタモとか落としダモじゃないと、シーバスやサワラはキャッチできないですね。(笑)

というかそんな過酷な状況で釣りをしたいですかね?

やっぱりこれも無理だ!
何よりこの”高さ”が怖すぎるし、危険すぎる!

福浦岸壁の未来そして希望

この高さの壁、そしてこの範囲を見てしまうと、残念ながら福浦一帯東護岸はこのままだと釣り場としては“絶望的”と言っても過言ではないでしょう。

神奈川県内の釣り人はもちろん、首都圏他県の釣り人にとっても非常に人気があった『福浦岸壁』。

本当に残念です。。。

でも希望を捨てた訳ではありません。
実は『福浦岸壁の釣り場としての再開発』の噂もあるんです。

当時このようなtweetがあったのをご存じでしょうか。

「釣り人目線での福浦再整備は可能か」

https://twitter.com/mebaru11/status/1173110028884013056?s=20https://twitter.com/mebaru11/status/1173110028884013056?s=20

横浜市が『福浦岸壁釣り場復活プロジェクト』(勝手に命名)を考えてくれているとしたら、ありがたいとしか言いようがないですよね。

そうだとしたら、現状“釣り人目線”でこれに対して言えることは2つ。

  • 現状の高い防潮壁だと釣りは難しいので降りた場所で釣りがしたい
  • 「ゴミ問題」「路駐問題」を解決したい

これについて要望したいと思います。

防潮壁だと釣りは難しいので降りた場所で釣りがしたい

さきほどの考察どおり、現状の高い防潮壁では釣りをするのは難しいのではないかと思います。
しかしまずは「防災ありき」なので現状の壁は受け入れるしかありません。
その上で、釣り場とするにはこの後どのような“形”になれば釣りができるのか?ということ。

とするとやっぱり「下へ降りる」しかないでしょう。

東扇島西公園、横須賀海辺釣り公園、横須賀うみかぜ公園のような柵があって足場の良いトイレ完備のような場所もいいけど、波が当たりやすい福浦の地形からすると、本牧海釣り施設の「新護岸」「旧護岸」のような形が理想なのかもしれません。

足場はそこまで低くなくても、干潮時の海面からの高さが5mまで(魚が掬える市販タモ網5m~6mが届く高さ)なら釣りとしては問題ないわけで、要は旧福浦岸壁ぐらいの高さまでなら大丈夫ということ。

なので新しい防潮壁の前にもう一段下がった釣り場の土台が欲しいということですかね。

これは予算的にどうなんでしょう…。
いや、それは置いておきましょう(笑)。

あとはできれば以前のように24時間釣りができる状況なら最高に幸せなんですが…。

「ゴミ問題」「路駐(駐車禁止)問題」を解決したい

これはかつての福浦岸壁でも問題になっていました。
釣り場においての「ゴミ」や「路駐(駐車禁止)」は、『釣り禁止』へとつながる大問題。
もし、新しく釣り場として開放されたとしても、同じような問題に悩まされれば、すぐに釣り禁止になってもおかしくはありません。

なので、「ゴミ問題」「路駐(駐車禁止)問題」を解決できる釣り場にしたいということも、“釣り人目線”での意見です。

もし「ゴミ問題」完全に解決するとなると「有料化」をベースとするしか方法は思います。

「有料化」と言っても色々あると思いますが、それをもとに清掃員を配置するとか、施設を作ってしまうとか。

“有料施設”となると夜釣りは難しくなりますが、仕方ないでしょう。
できたとしても、芦ノ湖のように“日の出1時間前から日没1時間後ルール”ぐらいが限界かもしれませんね。

「路駐(駐車禁止)」問題は有料駐車場の増設で解決しましょう。
早朝割引や1日料金が安かったら最高です。

まとめ

福浦岸壁という釣り場が大好きだった釣り人は何百人、いや数千人?ぐらいいるかもしれません。

その多くの方々が『福浦岸壁釣り場復活プロジェクト』(勝手に命名)に期待して、色々な意見や要望が多く市に提出できたら、、、。

本当に本当に、検討していただけるのかもしれませんね。

無理かな、夢かな。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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