あの日のことは一生忘れないかもしれない。
それほど衝撃的な1日でした。
これはあの日、釣り上げられた巨大シーバスです。
この姿。
カッコ良すぎですよね。
産卵を意識した腹パンの巨大シーバスが4連打した、その最後に釣れたシーバスです。
読みは完璧で、タイミングも場所もドンピシャだったので、最高の結果で終わる予定だったんです。
そう、その予定だったんです、、、。
※2021年1月緊急事態宣言発出前の釣行です
磯に回遊する産卵マルスズキを迎撃!巨大シーバス4連打!
三浦半島の秋冬の風物詩とも言える、産卵を意識した『荒食いマルスズキ』の回遊撃ち。
ランカークラスのコンディションの良い良型が乱舞することから、県外からもアングラーがたくさん集まる、とても人気のある釣りです。
僕も毎年チャレンジしていて、ランカーはもちろん、70cmアップを数本上げるような日も何度も経験していますが、この日ほど衝撃を受けた日はなかったかもしれません。
まさかあんなことが起こるとは…。
▶︎強風向かい風のポイントは三浦半島東部の磯
ポイントは三浦半島東部の磯。
この日は8〜10m/sの強風が吹く日でしたが、敢えてその強風向かい風に立ち向かう形で選んだポイントでした。
なぜこの日に限って向かい風強風のポイントを選んだのか?
「ベイトが寄せられてフィッシュイーターが追ってくる?」
違います。
今回は別の狙いがありました。
それは後ほど説明します。
▶︎様子見
ポイントに到着した時は先行者なし。
やはりこの強風では磯に入ってくる人はそうそういないだろう。
そう思いながらも、はやる気持ちが抑えられずに早めに入磯して、まずは最初の立ち位置でしばらく様子を見てみることにしました。
磯に立ってみると、やはりなかなかの強風。
これはやり辛いなぁと思いながら軽くサーチしてみましたが、流れがちょっと弱め。
まだ時間も早いし、回遊はまだかな。
▶︎本命場で時合い待ち
しばらく最初の位置でやってみたものの、流れは緩く、イマイチ来そうにない雰囲気だったので、そろそろ本命場へ移動するかと、少し歩いて本命の立ち位置へ向かいました。
移動してきてある程度感じを掴むためにすぐに投げ始め、ここでも30分ほど探ってみましたが、まだ魚は入ってきていないようです。
でも過去に数本獲っているポイントなので、魚が入ってくるところには違いないので、あとはタイミングです。
狙っているタイミングに入って来るのか?
いや、今回は自信があったのです。
▶︎風の変化と潮位のリンク
先ほど少し話した『なぜこの日に限って向かい風強風のポイントを選んだのか?』ということ。
それは「風の変化」と「潮位」のリンクです。
実はこの日の予報では、ある時間から風が急激に弱まる予報になっていました。
そしてその時間帯は満潮干潮前後といった潮位によるチャンスタイムで、この二つのタイミングが見事に重なっていたのです。
「風」かよ。
そう思った方もいるかもしれませんが、シーバス釣りにおける「風の影響」「風の変化」って実はものすごく大きいんですよね。
今まであまり意識せず、なかなか釣れないという方は、少し意識してみると良いですよ!
この滅多に起こらないタイミングに、いつも以上の“何か”が起こるのでないかと読んでいたのです。
これが強風向かい風でもこの場所を選んだ理由です。
▶︎風表の風裏
もうすぐその時合いが来る。
あと少し、、、。
そう思っていたのですが、まだ狙っているタイミングまでは少し時間があるし、あまりの強風と寒さで、一旦風裏スポットを試しに攻めてみることにしました。
結構な風なので、風裏に魚が入っている可能性もある。
釣れたことはないけど、ちょっとやって見るかと、色々なルアーを投げて遊んでいました。
これが意外と集中してやってしまい、40分ほどやってたでしょうか。
そろそろ戻らないと時合いじゃないか!
と少し焦り気味に戻ると、そこにはまさかの…!?
▶︎まさかの人影!?
まさか、、、。
何てことだ!?
ずっと狙っていたポジションにいつの間にか後行者が!?
そして人影だよな…と思いながらゆっくり近づくとそこには、、、!?
うわあああーーー!
でっかいシーバスが…。
嘘だろ、、、。
信じられない…。
こ、こ、こんなことがあるのか。。。
さっきまでそこでやってたし、、、。
ずっとこのタイミングを狙ってたのに、、、。
そんな悔しさと悲しみと後悔と、色々な気持ちが混ざりながらも平静を装い、とりあえずアングラーさんにご挨拶。
すると、たった今、本当ついさっき来て、投げたらすぐ釣れたそうで…。
ですよね(笑)!
やっぱりね、そうですよね、うんうん、知ってる!と、心の中で…。
でも僕は言いました。
「おめでとうございます」と。。。
▶︎産卵プリ個体のシーバスが怒涛の4連打!
そんなひきつった顔を悟られたのか、ちょっと会話を交わした後、隣でやらせてもらうことになりました。
ただ相変わらずの向かい風強風下、というか正確には少し斜め前から。
そんな状況で彼のキャスト範囲を妨げないようにすると、僕の範囲は極めて狭い。
しかも過去に釣れているスポットは彼のゾーンに入っているので、僕の範囲は残念ながら期待薄なのだ。
でもそんなこと言ってられないし、もはや自分のゾーンに魚が入ってきてくれることを信じるしかない。
そう思いながら投げ始めた直後。
彼のロッドは大きく弧を描いていた…。
2連発。
そして、測定→写真撮影→リリース、その後すぐさまでした。
3連発目。
こ、こ、こ、、、これは悪夢なのか。。。
そしてさらに、、、!?
3匹目をリリースした直後、怒涛の4連発目!
もうとんでもないことになってます…。
ここで彼がプライヤーを借りに来たのでフック外しをお手伝い。
この間わずか15分間ぐらいだったと思いますが、その時、もはや僕の心はズタズタになっていました。。。
▶︎4連打の影でミラクル発生!
ほとんど気持ちがこもっていないキャストでした。
彼の4匹目の最大魚の写真撮影が行われているその間に、彼が投げているゾーンにすかさず投げていた僕のロッドにやっとHITしました。
でも何か違う、、、。
上がってきたのは…。
ミラクルです。
シーバスが釣れた?
いや、これシーバスって呼ぶのは少し恥ずかしい。
彼のスズキと比べてみてください。
セイゴちゃんです(笑)。
信じられますか?
産卵絡みで丸々太った巨大シーバスが回遊する中、彼の4匹のアベレージは70cmぐらいです。
そこに僕はセイゴちゃんですよ!?
全くもって意味不明。
このシーズンにここらでこんなサイズ釣ったことなかったし、完全に何かに見放された気がしました。
後半は最初のポイントに賭ける
気持ちが途切れてしまったので、ここで最初の立ち位置へ戻ることにしました。
彼にお礼を言ってすぐさま移動。
再びの時合い到来に賭けて粘ってみることにしました。
最初に来た時より風は落ちて程良くなっている。
しかし、流れが弱すぎる…。
時間が経過するにつれて変わってくるかと思いきや、全く流れない。。。
でもいつか、、、!
と、期待しましたが、、、、
ダメ。
もうここで諦めよう…かと思ったのですが、やっぱり何か諦めきれず、最後の最後、もう一度あの4連打の場所へ移動。
最後の最後にバイト!
もう一度やってきたあの場所。
先ほどの彼は前半戦で終了して帰っていたようです。
まだチャンスはきっとある。
もう一度回遊してくるはず。
そう信じてキャストを続けていました。
すると…。
回収にかかったルアーにゴゴッ!と違和感が!?
何だ!?
今の、、、アタリじゃない!?
そう独り言を言いながら投げた次のキャスト。
グンッ!
と当たるも、まさかの乗らず、、、!!!
なんとショートバイトの連発で、乗せることができませんでした。
そしてそのまま無情にもタイムアップ。
まだもしかしたらチャンスはあったかもしれないし、やりたい気持ちはあったのですが、潮位が上がってきて帰れなくなりそうなので、仕方なく撤収。
まさかの結末で釣りを終えることになりました。
釣果
セイゴちゃん×1匹。(もちろんリリース)
何か文句ありますか(笑)?
まとめ
あの時のことを思い出すとまだ胸がモヤモヤします。
ただ、自分がいけないんです。
あの時自分が本命場で粘り続けられなかったのが敗因です。
そして冒頭のシーバスの動画。
“4匹目の最後に釣れたシーバス”だと言いました。
つまり、彼が釣った最後の一番大きい鱸。
ありがたく頂きました(笑)。
きっと彼も僕に同情してくれたのでしょう。
僕に声をかけてくれたんです。
そんな彼は何も悪くありません。
ただただ僕がいけないのです。
あの時こうしていれば、、、。
『たられば』になってしまいますが、あれだけ狙い澄ましていたタイミングだっただけに悔しさが残ってしまいました。
でももしかしたら、僕がやっていたら釣れなかったかもしれないし、彼だったからこそ、あの結果が出たのかもしれない。
ただひとつ言えるのは、“俺の読みは間違っていなかった”ということ。
だからむしろ、それを証明してくれた彼には感謝すべきだろう。
だから思う。
あの時のことは一生忘れることはないだろう。
SPECIAL★TACKLE
今回使用したオススメのタックルをご紹介します。
ROD ≪ダイワ≫ラテオ90ML・R
軽さ・感度・操作性に磨きをかけた新生ラテオ。高強度のHVFナノプラス製ブランクにより、ハイエンドのシリーズに匹敵する軽さを達成。軽量化により、取り回しと感度が大きく向上。さらに、ネジレを防ぐX45構造によって力強く、シャープなキャストフィールを実現。また、適合ウエイトギリギリのルアーの操作性が飛躍的に向上しています。
※僕がしているラテオ90L・Qはすでに廃盤
REEL ≪ダイワ≫20ルビアスLT3000-XH
ルビアスの魅力はその軽さ。ウェーディングゲームではとても重要な部分です。20ルビアスには強靭かつ軽量のZAIONモノコックボディ、超精密ノイズレスなタフデジギアも搭載。軽く滑らかな回転を持続します。※僕が使用している12ルビアス3012Hはすでに廃盤
SPECIAL★TOOL
今回使用したオススメアイテムをご紹介します。
LINE ≪YGKよつあみ≫Xブレイド アップグレードX4/1.5号
毎日のようにシーバスをやり込んでいるアングラーが、某大手メーカーのラインからこちらに乗り換えた結果、飛距離が10m伸び、強度も体感できたことから一気に惚れ込んだという。最近新しく発売され、今一番注目するライン。※僕が使用しているGソウルX4アップグレードはすでに廃盤
LINE ≪DUEL≫ハードコアパワーリーダー/16lb
新しく採用したフロロカーボンショックリーダー。メーカー独自の染色技術により光の乱反射を極力抑え、魚に警戒心を与えにくく、メインラインと色が違うのでラインの結束がしやすいです。これはイイ!
SPECIAL★LURE
今回使用したオススメのルアーをご紹介します。
LURE ≪APIA≫ハイドロアッパー90S
逆向きのリップが特長のハイドロアッパー。リトリーブをすると受ける水を下方向へ逃がし、ボディ自体を表層直下レンジまで浮上させる。巻けば浮き上がることで水面直下を攻めることができる、シャローエリアでの釣りには欠かせないルアー。実績は十分。めちゃくちゃ良く釣れるルアーです。
タックルデータ
■リール:≪ダイワ≫ルビアス3012H
■ライン:≪YGKよつあみ≫G-SOUL X4アップグレード/1.5号
■リーダー:≪DUEL≫ハードコアパワーリーダー/16lb
■ルアー:≪APIA≫ハイドロアッパー90S
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