青物爆釣の伝統漁具、『弓角』。
読み方は弓角=ユミヅノ。
夏の青物釣りシーズンになると釣具屋さんでもよく見かけるようになる疑似餌です。
使ったことがある人はその爆発力が凄まじいことはご承知のことだろうと思いますが、、、。
しかし、青物釣りと言えばメタルジグ等のルアーを使うのが一般的になった昨今、未だ使ったことがない方もまだまだ多いはず。
ということで今回は、弓角のことをもっと知っていただき、もっと手軽に楽しんでいただけるように、タックルや仕掛けなんかもご紹介していければと思います。
弓角とは?
弓角とは、日本古来から使われている疑似餌で、昔は漁船での曳釣り(トローリング)を主として使われていました。
当時は、動物の角や貝殻などに釣り針を差し込んで作られていたようですが、今は合成樹脂素材のものが一般的で、釣具屋さんでリーズナブルに購入することができます。
シラス等の小さな小魚をベイトフィッシュとして食べにくる青物にはすこぶる効果的で、非常によく釣れる疑似餌として有名ですね。
そんな弓角は、漁船のトローリングだけでなく、今では陸っぱりから青物を釣る釣り方として“サーフトローリング”というのもが確立されています。
夏の急深サーフでは、この釣りをしている人の姿を見かけないほうが珍しいぐらいです。
弓角と言えばサーフトローリング
そんな弓角を使った釣りと言えば“サーフトローリング”。
青物が回遊してくる急深サーフで、弓角をトローリングするようにして釣ることからそう呼ばれています。
弓角で青物が爆釣する秘密を徹底解説したお話でも詳しく書いてありますが、その集魚力はルアーを凌ぐ凄さ。
周りのショアジギンガーは釣れてないのに、弓角の自分だけ入れ食いなんてことも、意外と珍しいことではありません。
弓角の人気サーフなんかは、週末になると隣との距離が近すぎるぐらいで、オマツリを気にしなくてはいけないほど大混雑になることもあります。
それだけ夏のサーフトローリングは人気がある釣りですね。
釣り方は、長い投げ竿や遠投磯竿を使って、サーフで豪快にド遠投。
サイズはそれほどでなくても、青物の引きは強烈なので、それがどうしても病みつきになっちゃうんですよね(笑)。
そんな楽しいサーフトローリングですが、、、。
もうちょっと手軽にやれればいいんだよなーって思ってる方はいませんか?
弓角に興味はあるんだけど、新たに投げ竿や遠投磯竿、投げ用&遠投用リールを買うまではしたくないとか…。
サーフまで行かないで、近くの堤防とかで気楽に弓角を使えないかなーなんて、思ったりしていませんか?
実は弓角は堤防や磯でもできる!
そんな方にこれをお伝えしたいです。
弓角は投げ竿じゃなくても大丈夫。
そして、サーフじゃなくても、堤防でも磯でも弓角は使えるんです。
イメージ的に「弓角と言えばサーフトローリング」って思われているし、全体的に見ると、堤防や磯で使っている人が少ないから、そんなに手軽にできるものだと思っていなかった方も多いでしょう。
でも実際、弓角はもっと手軽に遊べる道具なんです。
それでは、堤防や磯で使うにはどういったタックルでやればいいのか?
投げ竿も遠投磯竿も使わないとするなら…。
となれば、これしかないでしょう。
はい、ルアーロッドです。
ルアーロッドで手軽に弓角トローリング!
弓角を堤防や磯で手軽にやりたい。
投げ竿も遠投磯竿も持ってない、使いたくないというなら、代わりの竿としてはルアーロッドが最適です。
そう。
ルアーロッドなら、ルアーも投げれるし弓角も投げれるんです。
あ、ルアーロッドと言っても、バスロッドとかじゃなくて、シーバス用のM以上ぐらいのロッド~ショアジギングロッドが良いです。
長さは9f以上~10f前後=3m前後ぐらいのものが良いでしょう。
※基本的な考え方で長い方が飛ぶから
あと大事なのはルアーウェイトです。
シーバスロッドやショアジギングロッドでもできるというのは、それぞれのロッドに適合するルアーウェイト(=投げる物の重さ)を守れば、ルアーでも弓角でもオモリでも投げれるんだから。
オモリの重さは1号=3.75g。
ルアーロッドの適合ルアーウェイトがMAX40gのショアジギングロッドなら、単純計算で10.7号までのオモリを投げられます。
ということはコレが投げれます。
弓角を曳くためのトレーラー、遠投マウス。
10号の重さならルアーロッドでルアーを投げるのと同じような感覚で投げられますね!
シーバスロッドでも、ルアーウェイトを確認して、35g以上のものであればこの遠投マウスと弓角は投げれるでしょう。
※MAX30gのシーバスロッドでもおそらく大丈夫だけど責任はもちません
そういうことです。
弓角タックル『ルアーロッドver.』タックル図解
それではルアーロッドver.の弓角タックルを図解でご紹介させていただきます。
弓角タックル/ルアーロッドver.
リール:21ツインパワーSW 4000XG
ライン:XブレイドスーパージグマンX8/2号
リーダー:パワーリーダーCN/40lb
トレーラー:遠投マウス/F10号
ハリス:5号~7号/2~4m
弓角:サーフ弓角Ⅱ40
タックル詳細は参考にしてください。
堤防や磯で弓角を投げる時は仕掛けを工夫せよ!
ルアーロッドver.のタックル図解を見ていただければわかるとおり、ルアーロッドの場合は投げ竿や遠投磯竿に比べて短いため、弓角のリーダーの長さを工夫しなければいけません。
投げ竿や遠投磯竿の場合、リーダーは4mぐらいとることもあります。
しかしルアーロッドでそれをやってしまうと、仕掛け全体が竿の長さ以上になってしまうため、かなり投げにくいどころか、ラインが絡まったり、角が当たって割れたりするトラブルが起きやすくなってしまいます。
なので、ルアーロッドで弓角を投げる場合のリーダーは1ヒロ~2mぐらいまでにしたほうが良いでしょう。
堤防や磯で弓角を投げる時は“釣れない立ち位置”に注意!
さて、それではもう少し。
タックルの準備ができたらあとは釣るだけ!
と、思いきや、堤防や磯で弓角を投げる時に注意して欲しいことがあります。
それは…。
ズバリ!「釣れない立ち位置」です。
どういうことかと言うと、、、。
堤防や磯って、ルアーマンや弓角師以外にも、青物を狙っている方が多いですよね。
その方々ってどうやって釣っているかというと、、、。
そうです。
コマセです。
カゴ釣り師ですね。
カゴ釣り師が悪い訳じゃないんだけど、カゴ釣りってコマセで青物を寄せて釣っています。
青物があのコマセに付き出すと弓角にもルアーにも反応が悪くなっちゃうんですよ。
まー確かに、もし自分がフィッシュイーターの立場になってみたら、どちらが好きかと聞かれれば、擬似餌よりも本物のエサの方が好きなのは間違いありません(笑)。
周りに本物がなければ疑似餌に騙されることがあるかもしれないけど、そこに本物があるならそっち行っちゃいますよね。
だから、すぐ側にカゴ釣り師がいる場合は、そのコマセが効いてなさそうな所を狙うか、何百mか離れてみると良いでしょう。
おすすめの弓角タックル
それではおすすめの弓角タックルのご紹介です。
今回は堤防や磯でも弓角を投げられるルアータックルのご紹介です。
ロッド ≪ダイワ≫シーバスハンターX 96M・R
入門機としては十分。ルアーは50gまで背負えるので、シーバスもライトショアジギングも大丈夫です。Kガイド搭載で糸がらみもしにくい設計になっています。トップガイドはPEライン対応のSicリング。価格はリーズナブル。
ロッド ≪シマノ≫コルトスナイパーSS LSJ S96ML
シマノテクノロジーを十二分に備えた本格的ライトショアジギングロッド。CI4+の軽さと、ねじれとつぶれに強いXスパイラル構造で上級者アングラーでも納得の1本。ルアーは50gまでOK!サワラ、タチウオ、シイラなどにも対応するパワーを持つ。
リール ≪ダイワ≫フリームスLT5000-CXH
軽さと剛性を両立させたザイオンVボディと滑らかな回転を維持するタフデジギアを搭載。ライトショアジギングや磯ヒラもOK!リーズナブルでしっかりした物が欲しい方に!
リール ≪シマノ≫21ツインパワーSW 4000XG
シマノ最上位機種にも引けを取らないテクノロジー搭載した高剛性のSW機。ショアジギングリール人気No.1の呼び声も高い超人気機種!ショアでは青物やヒラスズキにも!
ライン ≪YGKよつあみ≫XブレイドスーパージグマンX8/2号
人気ラインメーカーのよつあみ製ハイコストパフォーマンスライン。圧倒的安定強力を約束する独自技術WX組工法を用い、耐磨耗性・直線性・ 感度・強力を進化。 あらゆる近海スタイルに高次元で対応!
ライン ≪デュエル≫パワーリーダーCN/40lb
超強力・高耐久 フロロカーボンとナイロンをブレンドした超強力複合素材「カーボナイロン®」。ブレンド素材だからしなやかで結びやすいのが特徴。
ライン ≪クレハ≫シーガー船ハリス/6号
ハリスと言えば安心のシーガー。船用の大きいスプールのラインは持ち運びには不便ですが、糸癖がつきにくいというメリットがあります。絡みが気になる弓角だからこそ、船用を推奨。100m巻きで気兼ねなくたくさん使えます。
ライン ≪クレハ≫シーガーフロロショックリーダー/25lb
100m巻きのような容量がいらないし、持ち運びを優先したいという方は、コンパクトで短い容量のシーガーもあります。リーズナブルなのでとりあえずという方はコチラで。
おすすめの弓角
それではおすすめの弓角のご紹介です。
弓角はそこまで多くのメーカーが扱っているものでもないため、市販品の代表的な商品をご紹介します。
アイテム
おすすめの弓角のご紹介です。
弓角 ≪ヤマシタ≫サーフ弓角Ⅱ40
一番よく使われている人気の弓角。2本セットで価格もリーズナブルでよく釣れる。低速~高速で巻いても水中からの飛び出しを抑えるために本体にエッジを利かせることで安定した泳ぎを実現。
弓角 ≪フジワラ≫弓角EXフィン付
弓角にフィンが付くことで更なるナブラ(魚群)を演出。フィンはナブラを演出するだけではなく、アピール面が広がったので更なる釣果を期待させます。
弓角 ≪鹿島屋釣具店≫45mm弓角5色セット
釣具店オリジナル弓角。5本セットでとってもリーズナブルな弓角です。耐久性がイマイチという評価があるので、人気の釣りメーカー品が手に入らない時に。
トレーラー ≪ヤマシタ≫遠投マウスⅡF20
遠投マウスのフローティング20号。基本的にはこれで遠投して使います。ナブラを演出する飛沫をあげて青物を寄せちゃおう!
トレーラー ≪ヤマシタ≫遠投マウスⅡセットF10
遠投マウスと弓角がセットになっています。仕掛けもセットされているので取り出してすぐ使えます。ルアーロッドでも投げれる10号仕様。
まとめ
と言うことで今回は、サーフトローリングで有名な弓角を、堤防や磯でルアー感覚で楽しむためのタックルなどをご紹介させていただきました。
サーフよりももっと手軽に楽しめる弓角。
是非、お近くの堤防や磯でやってみてください。
皆さんはルアーよりも青物が釣れる伝統漁具の存在を知っていますか? 「伝統漁具」と聞いてピンときた方はきっとその威力を知っている方だと思いますが、認知度としてはまだまだ知らない方も多い。 そうです。 それは「弓角([…]
夏は青物シーズン。 青物を狙う釣り方として陸っぱりで人気なのは、やっぱりメタルジグなどをルアーを使ったショアジギング。 エサ釣りでは遠投カゴ釣りなんかでも狙えますよね。 ですが、それ以外にも疑似餌を使った人気の釣[…]
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
ご質問はお気軽に『お問い合わせ or Twitter』までお寄せください。
Follow @TActionzTwitterフォローからご質問コメントお待ちしてます!