東京湾のタチウオ釣りに革命が起きた。
ハマればドラゴン級の特大タチウオばかりが爆発して釣れるその釣りが、従来のタチウオ釣りファンのみならず、船釣りファン、もっと言うならば船釣りをしたことがない釣り人をも巻き込んでしまった魅力的な釣り。
それがタチウオの船テンヤ釣りだ。
タックルも極めてシンプルで、エサ釣りと言うよりもややルアーフィッシングに近い。
それがまた若い年齢層にもウケている理由の一つだろう。
今回はその人気の船タチウオのテンヤ釣りについて迫っていきたいと思います。
大流行の船テンヤタチウオ釣りとは？
今年人気爆発の東京湾『船テンヤタチウオ釣り』。
発祥は関西、大阪湾と言われています。
そんなテンヤ釣りの特徴は、これまでの天秤タチウオ釣りよりも圧倒的にアベレージが大きく、「釣れればデカイ」「たくさん釣れる」ということで人気急上昇中の注目の釣りです。
東京湾船テンヤタチウオ釣りのテンヤは標準50号
東京湾船テンヤタチウオ釣りに使用するテンヤは50号が標準です。
流れが早かったり水深が深かったりすると60号だったり、逆に水深が浅かったり渋い状況で重いと弾いて食わないとかがあるようだったら、40号とかを使用すると良いと思います。
ただ、今回の釣行では50号以外を使用しなければいけないようなシーンはなく、終始50号で問題ありませんでした。
ここらへんは事前に船宿さんに状況を確認しておけば良いでしょう。
船テンヤタチウオ釣りのエサは特大マイワシ
船テンヤタチウオのエサは特大なマイワシを使います。
今回僕が買ったのは「頭を落とした状態で」テンヤの端から5〜6cmぐらいハミ出るぐらいだったので、元々のサイズは約18ｃｍ～20cmぐらいだったと思います。
小さいマイワシは全然食わないようなので、事前にスーパー等で買っていく場合はその点に注意して選んだほうが良いでしょう。
※ちなみに東京湾ではサンマ餌は禁止
出船前やポイント到着前に3セット以上準備しておくと、最初の流しでタイムロスをせずにエサ交換ができるのでおすすめです。
船テンヤタチウオ釣りのエサの付け方
タチウオって実はかなりじっくり餌を見ていて、違和感があると食わなかったり、離してしまったりします。
本アタリとなる食い込み前のハムハムタイムで、簡単にエサが崩れないためにも、ちゃんとした餌付けにすることはとても重要なポイントです。
▶船テンヤタチウオ釣りのエサの付け方手順
それでは”船宿さん直伝”のエサの付け方を紹介します。
- ワイヤーをテンヤの頭に結ぶ
- マイワシの頭を落とす
- 腹を切る
- テンヤに刺してしっかりハメる
- 頭の方を3〜4巻き
- 真ん中は跨ぐだけで後ろを3巻ぐらい
- 折り返しで真ん中跨いで残りを頭に巻く
- 端をテンヤの頭のアイに結ぶ
写真で見ていくとこんな感じです。
エサ付けは“食いに直結”するので、焦って雑にならないよう丁寧にやると良いと思います。
ポイントは東京湾観音崎沖40～60ｍ
ポイントは東京湾船タチウオの一級ポイントとして有名な観音崎沖です。
ポイントにはテンヤ船だけでなく、天秤船も一緒。ジギング船だったのかルアーをやっている人が乗っている船もいました。
ちなみに今回のタチウオの指示棚は40～60ｍ。
乗船者のほとんどが小型電動リールを使用しており、僕含めて手巻きリールの方はわずか。
40ｍぐらいならそうでもないですが、60ｍ近くになってそこそこの重さの大型タチウオを上げてくるとなると、手巻きだと結構しんどいです。
船テンヤタチウオ釣りの釣り方
船テンヤタチウオの釣り方で重要なのは大きく分けて2点。
『棚取り』と『アクション』です。
▶船テンヤタチウオ釣りの棚取り
何の釣りでもそうですが、船テンヤタチウオ釣りの棚取りも同様、魚のいる層を狙い続けなければいけません。
特にタチウオは幽霊魚と言われるほど目まぐるしく泳層を変える魚なので、都度魚探を見ている船長の指示を良く聞くことが重要です。
船宿（船長）にもよりますが、魚探だけでなく、アタリが出たお客さんの棚を聞いてすぐにアナウンスしてくれる船長もいますので、その場合はそれに合わせて棚調整するとすぐにHITすることも多いです。
▶船テンヤタチウオ釣りのアクション
船テンヤタチウオのアクションで知っておいたほうが良いのは王道の3アクション。
- タダ巻き
- ストップ＆ゴー
- ワンピッチジャーク
基本としてはこの3つを覚えておけば良いです。
が、この王道アクションで反応がなかったり、渋い時には色々と自分なりのオリジナルアクションを試して、反応の良いアクションを探っていったら良いと思います。
タダ巻き
タダ巻きはただ巻くだけの簡単アクション。
これは基本的にゆっくり巻く。このゆっくり巻きはスローからデッドスローまで速度を変えて試すと良いです。
色々やるよりシンプルなこの方法のほうが良い時は意外と多いです。
電動リールの場合はレバー位置を決めるだけで一定速度で巻いてくればOK。
ストップ＆ゴー
少し巻いてストップ、また少し巻いてストップ。
大体ハンドル2回転に1ストップをベースとして、回転数やストップ秒数など、間隔を変えながら反応を見ていくとい良いでしょう。
ワンピッチジャーク
竿をシャクって下げる時にハンドル1回転。
これを2～3回繰り返してストップ。
これもストップ＆ゴー同様に、早さや間隔を調整しながら反応を見ていくと良いです。
船テンヤタチウオ釣りの合わせ方
船タチウオテンヤ釣りの合わせ方は基本的には早合わせ禁物。
最初のアタリの大半は、コツコツとかゴゴッといったような、噛みつくアタリがありますが、ここで合わせるとすっぽ抜けてしまいます。
なので、小さいアタリが出てもそのまま誘いを続け、竿先が引き込まれる本アタリが出てから合わせを入れていきましょう。
この時の合わせも、瞬時に思いっきり合わせを入れたほうが良い時や、竿をゆっくり立てるような感じで上げ切る前にしっかり合わせを入れるような合わせが良い時もあります。
たまにいきなり強烈な引き込みをしてきちゃうヤツもいますが、この場合はすぐに合わせを入れていきましょう。
実釣開始もバラシ連発…
いざ実釣開始。
開始して早々に反対の左舷で1匹目が上がるアナウンスがあり、もうドキドキと緊張が高まって仕方ありません。
するとすぐに僕にも…！？
ゴッゴッ…。
ズドン！！！
キターーーー！！！
合わせた瞬間ズッシリとして重みでロッドが思いっきりしなる。
と同時にドラグが滑ってしまったので締め直し。
いきなりだけど、これは超ドラゴンに間違いない！
と確信するほどの引き込みと重量感、そして止まる時間が長い！
これはマジでキター！
と、思ったら、、、すっぽ抜け。
ファートスヒットはバラしてしまいました。。。
いきなり最初から超ドラゴンと思われるアタリに興奮してしまいましたが、反応が得られたので幸先良いスタートです。
ですが、そう思ったのはここまで。
この後はアタリがあるけど乗らない、掛かった！と思ってもすぐバレるの連続。。。
周りではポンポンと上がり始めるのに、なぜかバラシが止まらずエサと時間だけが消費されていってしまいました。
船テンヤタチウオ釣りで祝1匹目！
しかし粘り続けること30分。
ようやく姿を見ることができました！
記念すべき船テンヤタチウオ釣りでの1匹目！
本当に嬉しいです。
そして1匹釣ってようやく見えてきたもの。
それはバラシの原因でした。
船テンヤタチウオ釣りのバラシの原因
1匹釣るまでバラシの連発でしたが、そのほとんどが掛かった後、巻き上げして少ししたタイミングでした。HITしてフッキングさせているのにその後の数秒で抜けてしまう。
これはなぜなんだろうか？
と思ってましたが、1匹釣ってわかりました。
“慎重に行き過ぎていた”のです。
つまり、ライトアジ船と同じようなイメージで、フッキングした後にバレないように（＝口切れしないように）ゆっくり慎重にやり取りをしていたんです。
久しぶりの船釣りで、しかも初挑戦の船テンヤタチウオ釣りだったこともあり、勝手に体がそう動いていたんです。
陸っぱりタチウオで釣りをしていた時は、掛かったらラインがたるまないように、強気のやり取りができていたんですけどね。
掛かったら強気で巻きまくる。
これ、とても重要です。
船テンヤタチウオ釣りの取り込み方
船テンヤタチウオ釣りでは魚の取り込みに注意しなければいけません。
先に言ってしまうと「竿での抜き上げは絶対禁止」です。
なぜなら竿で抜き上げようとした際、魚が暴れてテンヤが外れてしまった時に、テンヤが自分自身目掛けてすっ飛んでくるからです。
50号の鉛と大きいカエシ付きの針が急速度で飛んできたことを想像してみてください。
直撃すれば大けがは免れないし、場合によれば釣り中止で帰港しなければいけなくなるかもしれません。
ではどうすれば良いのか？
竿は置いてラインを持って抜き上げてください。
▶船テンヤタチウオ釣りの取り込み手順
- 竿を置く
- ラインを手繰り寄せる
- リーダーを持って抜き上げる
絶対に「竿での抜き上げは禁止」です。
自分の怪我だけでなく周りの方々に迷惑を掛けないよう、ルールとマナーは絶対に守りましょう。
船テンヤタチウオ釣りの爆発力
バラシの原因、そしてコツがわかってからはキャッチ率が急上昇。
フッキングしてからのバラシはほぼなくなり、その後のキャッチ率は90％以上だったと思います。
怒涛の連発HITが続きました。
船の周りには船団ができていますが、目の前に天秤船が来ても、向こうが全然釣れていないのにこっちのテンヤ船は爆発モード。
明らかに天秤釣りよりもテンヤ釣りに魚が寄ってきているのがハッキリと、目に見えてわかりました。
要因はわかっていますが“エサ”です。
考えてみればそりゃあそうでしょうと言わんばかりですが、ピロピロの切り身エサよりも特大イワシまんまエサのほうが圧倒的に魅力的なのでしょう。
船テンヤタチウオ釣りの爆発力、マジでヤバイです！！！
巨大ドラゴンタチウオ連発！
釣れているタチウオのサイズはそのほとんどがF4サイズ。
ですが、時々F5サイズのドラゴンタチウオが混ざります。
このぐらいのサイズになってくると、合わせた瞬間の重量感、抵抗するストップ時間が違うので、それで大体の大きさが想像できますね。
F5以上になってくると本当にあの瞬間の重量感がすごくて堪りません。
タチウオの血抜き
釣れたタチウオはすぐにエラカットした後、バケツに入れて血抜きをします。
バケツへ放置し過ぎると、折角釣った魚が傷み始めてしまうので、すぐにクーラーへ移すことが大事です。
皆さんは釣った魚をお持ち帰りしますか？ バスフィッシングや管釣り、ライトソルトゲーム等をやられる方は、キャッチ＆リリースをする方も多いかと思いますが、海釣りをする方は僕みたいに食べるのも好き！というキャッチ＆イート派の方も多いでしょ[…]
釣った魚は美味しく食べましょう！
釣果
最後に怒涛のラッシュがあり、30匹用意した特大イワシエサが完売。
隣の優しいおじさんがエサが余っているから使っていいよと分けてくれ、最後の最後にアタリがありましたが、乗せきれずにタイムアップ。
でも内容の濃い釣行で思いっきり楽しめました。
そして最終的にはタチウオ×17匹で終了！
船宿近くはアレなんで、場所を移動しておっ広げて記念撮影。
でっかい魚がたくさん釣れて本当に嬉しかったです！
流行りの東京湾船テンヤタチウオ。
大満足の釣果でした！
船テンヤタチウオタックル図解
参考船テンヤタチウオタックル
ロッド：≪ダイワ≫テンヤタチウオX180R
リール：≪ダイワ≫23レオブリッツ200JL
リール：≪アブ≫ブルーマックス船Ⅲ
ライン：≪YGKよつあみ≫エックスブレイドウルトラ2マックスX8/2号
リーダー≪YGKよつあみ≫XブレイドFCアブソーバー/40lb
仕掛け≪メジャークラフト≫船てんやゲキサス/50号
仕掛け≪オーナー≫掛獲船太刀魚テンヤ/50号
船テンヤタチウオおすすめタックル
それでは最後に！
船テンヤタチウオのおすすめタックルを紹介します。
ロッド
船テンヤタチウオでおすすめのロッドのご紹介です。
ロッド ≪アブ≫黒船タチウオKTUC-210MH
小口径ガイドの多点セッティング、マイクロガイドシステム採用により、ガイド重量約50%軽量化。船釣りにおいて重要な感度が飛躍的にUP！また軽いだけでなく、カーボンXテープも採用し、粘りとトルクのある強いブランクスに仕上がっています。8:2、先調子。タチウオ以外には、ライトアマダイ、アジ、イサキ、ハナダイ、イシモチ、タコ、ヤリイカ狙いにも。
ロッド ≪ダイワ≫テンヤタチウオX180R
テンヤタチウオ釣り専用設計。ブランク最外層をX状にカーボンテープで締め上げた、ネジレを抑える強化構造を採用。細くても高い強度を確保し、持ち重り感の低減をはかることにより操作性をアップ。
リール
船テンヤタチウオでおすすめのリールのご紹介です。
リール ≪ダイワ≫23レオブリッツ200JL
軽量コンパクトでありながら、「BRITZモーター」を採用しハイパワー・ハイスピードを実現。快適操作のJOGパワーレバー、滑らかに効き続けるATDドラグ、視認性に優れたドット液晶など、上位機種にも劣らない機能を搭載。ドラグ力や巻上力も必要十分のスペックを実現。幅広いターゲットに対応するハイパフォーマンス電動。
リール ≪アブ≫ブルーマックス船Ⅲ
小型両軸リールで選ぶならこれに決まりです。他の両軸リールに比べドラグ力が強い6kg設定になっています。その上、価格もリーズナブル。軽さも申し分ありません。超おすすめです！
アイテム＆用品
船テンヤタチウオでおすすめのアイテム＆用品のご紹介です。
ライン ≪YGKよつあみ≫エックスブレイドウルトラ2マックスX8/2号
圧倒的パフォーマンスを持ち、絶大なる支持を獲得してきた弊社ウルトラ2PEをスーパーリファイン。独自技術であるハイテンションWX工法とHST加工により、強靭性と耐久性に磨きをかけ、グローバルスタンダードを見据えたプライスで国内投入。更に、イエロー/ブラックを基調としたマーカーシステムの採用と最新顔料による10m毎5カラーの見直しを図り、視認性を大きく向上。国内糸径規格を遵守し、ラインマニュファクチャーとしての強みを最大限生かした、次世代高強度ハイクオリティPEライン。
リーダー ≪YGKよつあみ≫XブレイドFCアブソーバー/40lb
抜群の耐磨耗性を持つ表面硬度を維持しながら、硬質であるフロロカーボン素材に独自のソフト加工を施すことにより柔軟性を持たせた高強度SW専用設計リーダー。
仕掛け ≪メジャークラフト≫船てんやゲキサス/50号
より簡単に、より沢山釣れるように工夫されたヘッド形状は、水中での安定性を重視のバランス設計。ラインアイ形状は、合わせた時に瞬時にヘッドが上を向くように工夫しているので針掛かり抜群。鋭角に突き刺さる「ゲキサス」。
仕掛け ≪オーナー≫掛獲船太刀魚テンヤ/50号
抜群の掛けやすさと操作性!!バラシを防ぐフック形状!!オールマイティに使える掛けスタイルテンヤ。ヘッド形状、ハリの機能性にとことんこだわったテンヤです。即掛けの釣りだけでなく追わせ掛け・ノセの釣りにもオススメ！
まとめ
今回は東京湾船テンヤタチウオ釣りに挑戦してきました。
タチウオジギング船に比べると、エサ付けの時間が掛かるので効率は悪いですが、HIT率や大型の釣れ具合を見るとテンヤタチウオ釣りの方が圧倒的に凄かったです。
この釣り、ドハマり間違いないです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました！
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