新型コロナウイルスの感染が都市部で急速に拡大している事態を受けて、2020年4月7日(火)安倍晋三首相は、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県、福岡県の7都府県に緊急事態宣言を発令しました。(宣言の効力は4/8〜5/6まで)
※この後、愛知県、京都府、岐阜県も追加指定を求める動きあり
緊急事態宣言に伴う具体的な措置(休業要請)
これを受けて最初に動いた東京都の小池知事は10日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、遊興施設など、大学や学習塾など、運動や遊技のための施設、劇場など、集会や展示を行う施設、商業施設の6つの業態や施設について「基本的に営業の休止を要請する」ことを決定。
11日から休業を要請する一方、営業自粛に協力した中小企業を対象に1社あたり50万円から100万円の補償を「協力金」として支払うとした。
※各府県がこれに続く同様の動きあり
【NHK】東京都の小池知事は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、遊興施設など、大学や学習塾など、運動や遊技のための施…
神奈川県の対応
東京都が11日からの休業要請を発表したのを受け、神奈川県の黒岩祐治知事は「東京都と基準が違えば、東京側のお店には要請がかかり、神奈川のお店にはかかっていない状態になり、神奈川に人がどっと押し寄せる可能性がある」「『3密』を避けようといったところが崩れてしまう」と、同県も11日午前0時から休業を要請すると表明しました。
※補償については明言を避けている
1.基本的に休止を要請する施設(特措法施行令第11条に該当するもの)
施設の種類 | 内訳 |
遊興施設等 | キャバレー、ナイトクラブ、ダンスホール、バー、個室付浴場業に係る公衆浴場、ヌードスタジオ、のぞき劇場、ストリップ劇場、個室ビデオ店、ネットカフェ、漫画喫茶、カラオケボックス、射的場、勝馬投票券発売所、場外車券売場、ライブハウス 等 |
大学、学習塾等 | 大学、専修学校、各種学校などの教育施設、自動車教習所、学習塾 等 ※床面積の合計が1,000平方メートルを超えるものに限る。 |
運動、遊戯施設 | 体育館、水泳場、ボーリング場、スポーツクラブなどの運動施設又はマージャン店、パチンコ屋、ゲームセンターなどの遊技場 等 |
劇場等 | 劇場、観覧場、映画館又は演芸場 |
集会・展示施設 | 集会場、公会堂、展示場 |
商業施設 | 博物館、美術館又は図書館、ホテル又は旅館(集会の用に供する部分に限る。) ※床面積の合計が1,000平方メートルを超えるものに限る。 |
商業施設 | 生活必需物資の小売関係等以外の店舗、生活必需サービス以外のサービス業を営む店舗 ※床面積の合計が1,000平方メートルを超えるものに限る。 |
2.特措法によらない協力依頼を行う施設
施設の種類 | 内訳 |
大学、学習塾等 | 大学、専修学校、各種学校などの教育施設、自動車教習所、学習塾 等 ※但し、床面積の合計が100平方メートル以下においては、適切な感染防止対策を施した上での営業 |
集会・展示施設 | 博物館、美術館又は図書館、ホテル又は旅館(集会の用に供する部分に限る。) |
商業施設 | 生活必需物資の小売関係等以外の店舗、生活必需サービス以外のサービス業を営む店舗 ※但し、床面積の合計が100平方メートル以下においては、適切な感染防止対策を施した上での営業 |
3.施設の種別によっては休業を要請する施設
施設の種 | 要請内容 | 内訳 |
文教施設 | 原則として施設の使用停止及び催物の開催の停止要請 | 学校(大学等を除く) |
4.【別表】適切な感染防止対策
目的 | 具体的な取組例 |
発熱者等の施設への入場防止 | 従業員の検温・体調確認を行い、37.5度以上や体調不良の従業員の出勤を停止 |
発熱者等の施設への入場防止 | 来訪者の検温・体調確認を行い、37.5度以上の体調不良の来訪者の入場を制限 |
3つの「密」(密閉・密集・密接)の防止 | 店舗利用者の入場制限、行列を作らないための工夫や列間隔の確保(約2メートル間隔の確保) |
3つの「密」(密閉・密集・密接)の防止 | 換気を行う(可能であれば2つの方向の窓を同時に開ける) |
3つの「密」(密閉・密集・密接)の防止 | 密集する会議の中止(対面による会議を避け、電話会議やビデオ会議を利用) |
飛沫感染、接触感染の防止 | 従業員のマスク着用、手指の消毒、咳エチケット、手洗いの励行 |
飛沫感染、接触感染の防止 | 来訪者の入店時等における手指の消毒、咳エチケット、手洗いの励行 |
飛沫感染、接触感染の防止 | 店舗、事務所内の定期的な消毒 |
移動時における感染の防止 | ラッシュ対策(時差出勤、自家用車・自転車・徒歩等による出勤の推進) |
移動時における感染の防止 | 従業員数の出勤数の制限(テレワーク等の在宅勤務の実施等) |
移動時における感染の防止 | 出張の中止(電話会議やビデオ会議などの活用)、来訪者数の制限 |
他、引用元である神奈川県のホームページはこちらをご確認ください。
[pref.kanagawa.jp/docs/bu4/covid19/20200410_00.html]
釣具店の対応
さて、これを踏まえて釣具店はどういう対応を取っていくのでしょうか。
上記表の中で“釣具店”に該当する箇所はこちらです。
基本的に休止を要請する施設 | |
商業施設 | 生活必需物資の小売関係等以外の店舗、生活必需サービス以外のサービス業を営む店舗 ※床面積の合計が1,000平方メートルを超えるものに限る。 |
特措法によらない協力依頼を行う施設 | |
商業施設 | 生活必需物資の小売関係等以外の店舗、生活必需サービス以外のサービス業を営む店舗 ※但し、床面積の合計が100平方メートル以下においては、適切な感染防止対策を施した上での営業 |
要するに、釣具店の中でも面積が大きい店舗(床面積の合計が1,000平方メートルを超えるもの)は休業を要請、面積が小さい店舗(床面積の合計が100平方メートル以下)においては、“適切な感染防止対策を施した上での営業”が可能ということです。
ここで面積が小さい店舗の営業条件に注目箇所があったのでご紹介します。
発熱者等の施設への入場防止 | 来訪者の検温・体調確認を行い、37.5度以上の体調不良の来訪者の入場を制限 |
飛沫感染、接触感染の防止 | 来訪者の入店時等における手指の消毒、咳エチケット、手洗いの励行 |
消毒に関しては入り口に設置するとかでいいのかもしれませんが、来店する客へ「検温」や「体調確認」を釣具店に課すのはちょっと厳しい、、、いや、気持ちはわかりますが到底無理でしょうね…(笑)。
ところで“要請”“協力依頼”という言葉には強制力はありません。
罰則もないのです。
そうなると、やるのかやらないのか、やるならどこまでやるのかというのは、個々の企業、店舗の判断に委ねられることになりますが、休業ともなれば当然その間の収入が全くなくなり、家賃や社員の給料などの問題が出てきてしまうため、簡単には休業を選択できないでしょう。
とは言え、世界中がコロナウイルスと戦い、日本中で“外出自粛”の動きが強まり、皆で協力して乗り越えようといった雰囲気の中、一切何も要請に応じない、協力しないというわけにもいかないでしょう。
ということで各釣具店は『営業時間短縮』を中心に対応をし始めています。
※一部店舗は臨時休業
※4月11日時点
キャスティング
キャスティングは一部店舗の臨時休業と営業時間短縮にて対応をしています。
■臨時休業
・八王子店
■営業時間短縮
・錦糸町店(10:00~19:00)
・日本橋店(11:00~19:00)
・品川シーサイド店(10:00~19:00)
他、感染拡大防止への取り組みはこちらで公表しています。
[castingnet.jp/news/detail.php?no=99424]
ポイント
ポイントはほとんどの店舗が営業時間短縮になっています。
[.point-i.jp/emergencies/show]
他、感染拡大防止への取り組みは、他の釣具店に先駆けて3/30にこちらで公表しています。
[point-i.jp/notification/1744011?author_id=39]
さすがですね!
上州屋
上州屋は通常営業のままのようです。
他、感染拡大防止への取り組みはこちらで公表しています。
[johshuya.co.jp/news/detail.php?no=219855]
タックルベリー
タックルベリーは一部店舗の臨時休業と営業時間短縮にて対応をしています。
■臨時休業
・新宿歌舞伎町店
■営業時間短縮
店舗は下記にて。
[tackleberry.co.jp/news/2020/04/11/%e5%ba%97%e8%88%97%e5%96%b6%e6%a5%ad%e6%99%82%e9%96%93%e5%a4%89%e6%9b%b4%e3%81%ae%e3%81%8a%e7%9f%a5%e3%82%89%e3%81%9b-%e2%80%bb4-12%ef%bc%88%e6%97%a5%ef%bc%89%e3%82%88%e3%82%8a/]
勇竿釣具店
勇竿は売店の臨時休業と営業時間短縮にて対応をしています。
■臨時休業
・東扇島西公園売店
■営業時間短縮
[yuzao.jp/]
エサの釣王
エサの釣王はしばらく通常営業のようです。
[esano-tsurioh.com/blogs/tencho-blog/22151/]
他、釣果情報や釣行記は休止するとのこと。
まとめ
いよいよ新型コロナウイルスの浸食は、釣具業界、私たちに身近な釣具店にも直接的な影響を及ぼし始めました。
このまま長期化すれば、もしかしたらコロナ廃業してしまう釣具店が現れてしまうかもしれませんね。。。
もし近くに釣具店がなくなったら、釣りに行く回数は減るだろうな…。
だから“大好きな釣り”のためにも、お世話になっている釣具店にはこの危機を乗り越えてくれることを願っています。
補足
新型コロナウイルスの浸食は確実に進行しています。
東京都の感染者数は緊急事態宣言が出されたにも関わらず、ここ数日、毎日のように感染者数が増加し続けていますよね。
ですが、今のところ新型コロナウイルスに対するワクチンが出来る様子はありません。
感染しても治療方法はなく、病院へ行っても結局はベッドで休んで、本人の力での回復を待つのみです。
重症化しても人工呼吸器を装着するなど、サポートをするのみで“治す薬”はないのです。
どうすれば良いのかと言うならば『うつらないこと』『うつさないこと』しかない。
所謂“三密”を避け、人との接触を減らすしかありません。
そしてワクチンや治療薬を待つのです。
『緊急事態宣言』の効力は4/8〜5/6まで。
しかし強制力のない「自粛」や「要請」だけでは1か月でウイルスが終息するなんて到底不可能でしょう。
「GW明けたら何釣りに行こうかな?」
「青物が楽しみ!」
なんてあんまり楽観的に希望を持っていると後で失望感が大きくなるので、1年は続くと思っておいたほうが良いかもしれませんね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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