季節的に暖かくなって、アウトドアレジャーが活発になってくる“春”。
釣りにおいても初心者が多くなってくる時期です。
そんな方々に気を付けていただきたいのは、安全面のこと。
釣りは本当に手軽に始められる楽しい遊びですが、一方で、命の危険と隣り合わせの遊びだということも知っておいていただきたいのです。
だから伝えたいライフジャケットの重要性。
今回は、このレジャーシーズンに多くの方が出掛けるであろう、磯遊びや磯釣りに最適なライフジャケットをご紹介していきたいと思います。
釣りにおけるライフジャケット着用の重要性
釣りにおけるライフジャケット着用の重要性は、すでに皆さんご承知のことと思います。
昨今では、テレビのニュースで釣り中の転落事故が放送されると、ほぼ必ず最後に「ライフジャケットは着けていませんでした」等と、コメントが入るようになっており、釣り業界だけでなく、各メディアからもその重要性を伝えてくれていますからね。
でも実際の現場はどうなっているのかというと、残念ながら“わかっているのに着ていない”という釣り人が未だに多いのが現状です。。。
そこで今一度、ライフジャケットの重要性について、見てもらいたい資料があります。
釣りをしている最中に海中に転落した場合、ライフジャケット未着用時の生存率についての資料です。
▶釣り中の海中転落者の生存率
これは以前、海上保安庁のデータをもとに作成した「釣り中の海中転落者等のライフジャケット着用・未着用の生存率の違い」です。
グラフの薄い水色の部分が生存者の割合です。
この資料を見ると、ライフジャケット着用時での落水事故では生存率79%に対し、未着用時の場合の生存率は55%と一気に下がっているのがわかります。
ライフジャケットを着ていないと、約半数が最悪の結末を迎えるということがわかっています。
ただこれはまだ、単純に“釣り中の海中転落者”という括りでの統計です。
ここからさらに、今回のテーマでもある『磯釣り』という括りにしたとするとどうでしょう?
外洋に面した潮通しの良い磯場では魚が釣れやすい反面、流れやうねりがある可能性も高く、落水した場合、あっという間に沖へ流されてしまうこともあれば、水を吸ったウェアで体は重くなり、泳ぐどころか自由がきかなくて、ギザギザの岩場に叩きつけられるかもしれない。
なんとか岩場から這い上がろうとしようにも、素手で掴もうとすれば体重の負荷が掛かって、手はすぐに血だらけになってしまいます。
磯場での落水って、実は想像しているより地上に戻るのは困難なんですよね。
このため、磯釣り中に落水してしまった場合の生存率は、55%からさらに大きく下がると思われます。
まだライフジャケットを持っていない方、早めに準備しましょう。
磯釣り用に選んではいけないライフジャケットがある
そうとなればライフジャケットを用意しよう。
何を買おうか?どうせ買うならカッコイイやつがいいね。
と、なるのはいいのですが、、、。
実はライフジャケットには色々と種類があり、磯釣りには向かないライフジャケットもあるんです。
それがコレ。
磯釣り用で選んではいけないライフジャケットは、膨張式のライフジャケットです。
膨らんでいない状態では、がさばらなくてスタイリッシュなところが魅力的ですね。
この膨張式のライフジャケットには、紐を引っ張って手動で膨張するタイプや、落水した際の水を感知して自動で膨張するタイプがありますが、これらは中に空気が入って浮き輪みたいになるライフジャケットです。
この浮き輪がちょっと問題で、ギザギザした岩場にぶつかったり擦れたりした際、穴が開いてしまう可能性もあるため、磯場には適さないのです。
ちなみにこういった膨張式タイプのライフジャケットを使うのに適しているのは、周りに障害物がなく海しかない船釣り、それと堤防や岸壁でも悪くはないでしょう。
磯釣りに最適なライフジャケットの選び方
じゃあ、磯釣りに適しているライフジャケットって何なのよって話ですが、、、。
磯場で着用するライフジャケットは膨張式ではなく、“浮力材入りのフローティングベスト型”のライフジャケットが最適です。
浮力材入りのフローティングベストは、空気で膨らませるのではなく、もともと浮く浮力材が入っているので穴が開いて空気が抜ける心配がありません。
大きく分けて2種類あり、薄型の動きやすさ重視タイプと、収納性を重視したタイプがあります。
動きやすさ重視タイプが磯釣り(エサ釣り)向きで、収納性を重視したタイプはルアーフィッシングに向いています。
もし万が一落水してしまった時のことを考えると、薄型のほうが動きやすいです。
そういった意味では、近年のルアーフィッシングにおいても、なるべく持って行くルアーを絞り込んで、収納の少ない薄型ベストも人気です。
いずれにせよ、膨張式のライフジャケットは磯釣りには向いていません。
間違えて購入しないよう注意しましょう。
磯釣りにおすすめのライフジャケット10選!
それでは、これらを踏まえて、磯釣りにおすすめのライフジャケットをご紹介します。
エサ釣り向きのライフジャケットと、ルアーフィッシング向きのライフジャケットの2つのパターンでランキングしてみました。
▶エサ釣りでの磯釣りにおすすめのライフジャケット
エサ釣りでの磯釣りにおすすめのライフジャケットご紹介します。
フカセ釣りでメジナや黒鯛、ウミタナゴを釣りに行く方はこういったタイプが良いでしょう。
≪シマノ≫ ネクサスフローティングベストVF-142Q
基本機能を充実させたシンプルデザインのベーシックモデル。表面で水を弾き、生地内部への浸透を軽減。背中の通気性を可能にする2WAYシステム採用。
≪浜田商会≫ WFA010
フィールドを選ばないオールラウンドモデル。
≪ウォーターロックス≫ WRLV-3135
磯釣り、堤防釣りなど、多くの方に使っていただくための、オールシーズン使えるベストです。
≪ラムセス≫ 枕付きフローティングベスト
ブランドを気にしないで値段で選ぶならコレ!
≪ダイワ≫ DF-3921(チャイルドフローティングベスト)
水辺レジャーから船釣りまで幅広く対応。国土交通省型式承認のチャイルドモデル。桜マークのタイプAなので陸っぱりの釣りだけでなく、船釣りでも使用可能!ファミリーフィッシングを楽しむご家族には必須のアイテムです!
▶ルアーフィッシングの磯釣りにおすすめのライフジャケット
続いて今度は、ルアーフィッシングの磯釣りにおすすめのライフジャケットご紹介します。
シーバス、ヒラスズキ、青物、アオリイカなどを狙いに行く方は、ルアーBOXがしっかり入るポケットが付いているタイプがおすすめです。
≪アピア≫ アングラーズサポートベストVer.4
好評をはくした前作アングラーズサポートベストVer.3より、メインの生地を更なる高強度を誇るCORDURA Ballistic®︎に変更。擦れや破れに対する耐久性が大きく向上した。収納面では、正面·背面のポケット形状を一から見直し、これまでにないスムーズな開閉を実現。ウェーディング時にアイテムを出し入れする煩わしさを最小限にする。さらに今作では、ペットボトルやメジャー、ルアーなどが収納できるサイドポケットを新たに設けることで収納力が大幅に向上した。
≪ダイワ≫ DF-6206 (フロートゲームベスト)
フラッグシップに迫るハイスペックな機能を搭載したアクティブモデル。ポイントを見極め、移動しながら魚を狙うアクティブなアングラーにオススメ。肩ベルトの一部を衝撃吸収材で切り替えることで、実釣中に生じる衝撃を吸収し、身体への負担やベルトのズレを軽減するサスペンション機能付き。お好みに合わせてセッティング可能なプライヤーホルダー、500mlのペットボトルを吊り下げ可能なカラビナ付きドリンクホルダー、止水ファスナーを搭載した大容量ターポリンポーチを装備。
≪シマノ≫ ゲームベストライトVF-068T
大容量なのに、軽やかな着心地。重さ約1.0kgの軽量ベスト。重いルアーボックスを背負ってのゲームは、釣り人にとって大きな負担となります。バッグの代わりとなり荷物をコンパクトにまとめられ、激しいアクションもサポートするフローティングベスト。平場などに適した浮力材を備えつつ、シンプルで使い勝手の良い「ゲームベストライト」は、初心者からベテラン層にもマッチする作りとなっています。ブライヤーホルダーやロッドホルダーが付属されるほか、大容量のフロントポケットは、かさばりやすいルアーケースなどもすっきりと収納可能。ベストの軽さにもこだわり、たくさん収納しても動きやすい、機能的な仕上がりとなっています。
≪マズメ≫ ロックショアスペシャルⅡ MZLJ-442
岩場を安全に歩くための専用モデル 足元が見やすい薄型ポケット。 泳いだ際に水抜けがよく、ロック機能付き大容量バックパック。 不安定な岩場を安全に歩くため前面のポケットを薄くして足元を見やすくして欲しい。 泳ぐときにバックパックの排水をよくして欲しい。 そんなロックショアアングラーの声を聞き、リリースしたのがロックショアスペシャルです。
≪プロックス≫ フローティングゲームベスト(PX399)
ソルトルアーゲーム対応のフローティングベスト多機能なフローティングゲームベスト。ファスナー部分にはグローブを装着した状態でも開閉しやすい大型ジッパータブを搭載。胸元には取外し可能なポーチ付。ドリンクホルダー、プライヤーホルダーも装備。背面にはレインウェアなどを収納できる大型ポケットを配置。インナー浮力材は取外し可能でお手入れ簡単。女性でも着用可能な大人用Sサイズと大人用フリーの2サイズ。機動性に優れたソルトルアーゲーム対応のフローティングベスト。
ライフジャケット着用時の注意点
ちなみに、、、。
ライフジャケットは着用時に注意しなければいけない点が一つあります。
それは“股紐”です。
ほとんどの浮力材入りライフジャケットには付いている股紐ですが、これを股から通してしっかり装着しないと、いざ落水した際に脱げてしまったり、首周辺に絡みついて泳ぐことを妨げてしまうことがあるんです。
なので、ライフジャケットを着用する際は、股紐を必ず装着しましょう。
※製品によっては股紐不要タイプもあります
これもまた、股に紐を通すのが格好悪いと思う人もいるようですが、周りから見ていると、意味がない間違った着用をしている姿こそ格好悪く見えています。
だから恥ずかしい思いをしたくないのなら、むしろ紐をちゃんと装着しましょう。
まとめ
ということで、今回は磯釣りに最適なライフジャケット10選をご紹介させていただきました。
季節的に暖かくなると、釣りを始める初心者の方も増えてくるでしょう。
まだライフジャケットを持っていないという方は、是非、この機会にご用意していただければと思います。
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